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大光量/全方向タイプの最新モデルを徹底比較!〜東芝ライテック“E-CORE”「LDA11L-G」編〜我慢しないLED照明選び(2)(1/2 ページ)

» 2012年08月13日 17時42分 公開
[橘十徳,ITmedia]

 数年前のLED電球といえば、光があまり広がらず、下にあるテーブルは明るいのに室内は全体的に暗かったり、ランプシェードにくっきりと暗い影の部分ができてしまう製品が多かった。2年ほど前に「全方向タイプ」(全方向に光が広がる)が登場したものの、当初は光が広がったぶん明るさ(全光束)が足りず、使用場所を選ぶ製品であったことは否めない。

 ところが、昨年あたりから全方向タイプのLED電球も全光束の大きなものが登場し始め、今年に入ってからは全方向タイプでありながら800ルーメンを超える明るい製品が各社から一気に出そろった。800ルーメンといえば、白熱灯で60ワット形相当と遜色のないレベルだ。ようやくスペック的には“注釈なし”でオススメできる製品がそろったことになる。

今回取り上げる4製品

 もちろん、光の広がり方や実際の使い勝手は使ってみなければ分からないし、色味にも人によって好みがあるだろう。そこで今回は、これらの大光量/全方向タイプの最新モデルを同じ条件で比較していく。第1回は東芝ライテックの「E-CORE LDA11L-G」。独自の放熱技術により高い放熱性能を実現したモデルで、LED電球特有のまぶしさ感を低減しているのが特長だ。

マルチ拡散グローブで光を広げる「LDA11L-G」

大きく張り出したグローブが特徴的なデザイン(左)。3分割された独特のトリプルアーチ放熱板(右)

パッケージ

 LDA11L-Gは2011年11月に発売された製品で、全光束は810ルーメン。スペック上の配光角は約260度と、同社の従来品(LDA9L)が約120度なのに比べると2倍以上の広がりとなっている。この広配光角を実現したのが、「マルチ拡散グローブ」と呼ばれる高い拡散性を持った表面積の大きなグローブだ。

 見た感じも他社製品に比べて大きく張り出したグローブが特徴的で、サイズも直径60ミリ、長さ119ミリと大きめになっている。また、樹脂カバーを採用しているにもかかわらず質量は183グラムと重く、手に持つとズッシリした感触である。

 グローブは上から見ると3分割された独特のデザインとなっているが、これは独自の「トリプルアーチ放熱板」が内蔵されているためだ。この放熱板により、ランプ全体に熱を伝えることで放熱性能を向上させて、LED電球内部の温度を大幅に低減しているという。LDA11L-Gの全光束の大きさは、この放熱性能の高さにより実現したというわけだ。

 消費電力は10.6ワットで、定格寿命は4万時間。希望小売価格は7350円だが、店頭価格は3420円(ヨドバシカメラ調べ)と半値以下に下がってきており、買い得感は高い。密閉器具にも対応しているので、さまざまな場所に使えるだろう。

柔らかく明るい光

 それでは実際に取り付けた印象をリポートしよう。今回の特集では、和室と洋室のリビング2パターンで撮影した。比較に使用したのは白熱灯(60ワット)と、電球型蛍光灯の60ワット相当タイプ。

 まずは和室から。白熱灯よりも全体的に明るく、それでいて柔らかい光となっている。色は電球型蛍光灯に比べると白熱灯にかなり近いが、LDA11L-Gのほうがわずかに黄色が多めに見える。このくらいのスペースで使うならば明るさは十分で、横の壁にも十分に光が当たっている。

60ワット形白熱灯
60ワット相当の電球型蛍光灯
“E-CORE”「LDA11L-G」

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