クオリティのよさで話題となった「HUD-mx1」というUSB DAC付きヘッドフォンアンプがある。そちらより、小型化と低価格化を実現した弟分「HUD-mini」がAudinstから登場した。機能面はほぼそのまま──というのがちょっとしたポイントである。
入力はUSBのみ、サンプリング周波数/解像度は96kHz/24ビットに対応し、Windows、MacともにOS標準のサウンドドライバで動作する。出力はヘッドフォン2系統(ステレオ標準端子とステレオミニ端子を各1つ)とアナログRCA、光デジタル。これらは上位モデルのHUD-mx1と同じ構成だ。
異なるのは、DAC部をはじめとするいくつかのパーツと、かなり小型になったボディサイズである。DACはHUD-mx1のWolfson製高級DAC「WM8740」から、Burr-Brown「PCM1791A」に変更。一方で、USB用の高精度クロックジェネレーター「TCXO」やDAC出力部のオペアンプICにNational Semiconductor「LME49860」、ヘッドフォンアンプ出力部のAnalog Devices「AD8397」など、音質に関わる多くの内部パーツは変わらない。これなら、コストパフォーマンスはかなり高そうだと期待できる。
本体サイズは75(幅)100(奥行き)×22(高さ)ミリで、重量は約160グラム。サイズ感は2.5インチドライブを搭載するポータブルHDDほどというところか。USBバスパワーで動作するので、PCと接続すれば別途ACアダプタの接続は不要。デスクトップPCはもちろん、ノートPC用としても使い勝手がよい。ボディの外装も金属素材のため質感はなかなか良好で、安心感もある。
ヘッドフォン出力とライン出力はトグルスイッチによる切り替え式。フロントパネルのボリュームはヘッドフォン出力のみを制御し、ライン出力はパススルーされている。このあたりの仕様は、この手の機器によくあるパターンといえるものだ。
ちなみに、DAC出力部のオペアンプはICソケットにより互換性のあるものと交換も可能だ。標準のLME49860が定評のある優れたパーツなので無理に変更する必要はないだろうが、好きな人はいろいろなオペアンプを試し、自分好みのサウンドを追求してみるのもいいだろう。
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