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力いっぱいの太鼓判、OPPO「BDP-95」でマリリンの魅力を再確認した山本浩司の「アレを観るなら是非コレで!」(1/2 ページ)

» 2012年08月22日 18時46分 公開
[山本浩司,ITmedia]
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 ぼくの部屋に新しい仲間が加わった。昨年秋に発売された、米OPPO Digitalのユニバーサルプレーヤー「BDP-95」だ。

米OPPO Digitalの「BDP-95」。国内ではエミライが取り扱っている。価格は18万9800円

 これまでさまざまなBlu-ray Discプレーヤーやレコーダーを使ってきたけれど、実際に本機を自室でテストしてみて、これほどの満足感を味わわせてくれた製品は他にないかもしれない。思わずそう口走ってしまうほど、このプレーヤーの魅力にヤラれている自分がいる。

 Blu-ray Discの再生品質が良いことはもちろんのこと、本機最大の魅力は、その驚異的なユニバーサリティー、ディスクプレーヤーとしての懐の深さ、多彩さにある。そう、本機は下位機の「BDP-93」同様、ほとんどすべてのハイファイ系映像&音楽ソースが再生できるプレーヤーで、再生できないのはアナログレコードくらい? なのである。

 主な再生可能ディスクは以下の通り。3Dを含むBlu-ray Disc、録画済みBD-R、BD-RE、DVD-Video、SACD&DVD-Audio、音楽CD、WAV/FLACのデータディスクなどなど。SACDとDVD-A はアナログ7.1ch出力によるマルチch音声収録ソフトの再生も可能。SACDについては、HDMIによるDSD ダイレクト伝送にも対応している。

 それに加えてまことに興味深いのは、HDDを直接つなげるeSATAポートを装備するほか、LANを介したネットワークオーディオ再生にも対応していること。対応レゾリューションは、WAV/FLACともに192kHz/24ビットまで。これらのハイレゾファイルをPCM 変換してS/FDIF同軸端子から出力することも可能だ。つまり本機BDP-95は、18万円台という価格でBlu-ray DiscとSACD、ハイレゾリューション・ミュージックファイルのネットワーク再生というAV最先端トレンドの高品位再生にすべて対応した本格プレーヤーなのである。

背面端子

 また、USB入力もフロント/リアパネルそれぞれに1系統ずつ装備しており、USBメモリーに収めた映像や音楽を再生することができる。音声については、これまたWAV/FLACともに192kHz/24ビットまでのミュージックファイル再生が可能だ。

 HDMI出力は2系統用意されていて、2系統同時出力のほか、映像と音声のセパレート伝送にも使える仕様となっている。

「ES9018」

 本機の弟モデルBDP-93との最大の違いは、電源回路と音声用D/A コンバートセクションにある。本機の電源部はトロイダルコアトランスを用いた本格的なリニア電源回路、一方のBDP-93はスイッチング電源回路だ。また、使用されているDACチップはBDP-93が24ビットタイプで、本機には音質の定評のあるESS テクノロジーの8ch仕様の32ビット・デルタシグマ型DACチップ「ES9018」が2基おごられている。本機は音質を重視した2ch専用アナログ出力を持っているが(XLRバランス、RCA アンバランス両方あり)、この出力では8ch仕様DACをチャンネルあたり4パラレル動作させて、量子化ノイズの低減とダイナミックレンジの拡大を図っている。

 実際、この2ch専用アナログ出力は驚くほど音が良い。とくにDACを差動動作させたバランス出力の音は絶品だ。同一ボリューム位置でアンバランス出力よりも3dBほど音量が大きく感じるが、それを聴感上そろうようにして聴いても、アンバランス出力よりも音に芯があり、骨格のしっかりした彫琢に優れた音を聴かせてくれることが分かった。

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