個人で手軽に楽しめるパーソナルプラネタリウムが人気を呼んでいるが、この手の製品は大きく分けて、スライドプロジェクターのように星を投影する「光学式」と、光源に無数の穴を開けた“恒星原板”を被せる「ピンホール式」に分かれる。今回紹介する学研「大人の科学 新型ピンホール式プラネタリウム REAL STAR」はピンホール式だ。
もちろん「大人の科学」シリーズなので、パッケージの中に完成品が入っているわけではない。回転機構を搭載した架台や恒星原板を自分で組み立てなければならず、それなりに手間がかかるが、この組み立てるプロセスもまた楽しいもの。秋の夜長にプラネタリウム製作に挑戦してみてはいかがだろうか。
価格は税込み3500円。パーソナルプラネタリウムとしては標準的な価格だが、この価格で回転機構を備えているのはなかなかお得だ。おまけに「大人の科学」の雑誌も付いてくる。今回の特集の目玉は、プラネタリウム・クリエイターとして知られる大平貴之さんと、タレントの篠原ともえさんとの対談記事だ。多くのプラネタリウムを製作した大平さんのプラネタリウムへの思いが伝わる読み応えのある内容だった。
もう1つの注目記事が、今回のキットに含まれている豆電球の特集だ。美しい星空にこだわった結果、このキットに使われている豆電球はオリジナルの特注品が使われている。その製造工程や電球作りのポイントなどが詳しく紹介されていた。
キットは架台のパーツが発泡スチロールに収納されており、ピンホールのある恒星原板が袋詰めになっている。まずは架台から組み立てを始める。ギアボックスにモーターを取り付けて、プーリーにシリコンリングをはめてからギアをシャフトに取り付けていく。ギアは4枚も使っており、歯をかみ合うように重ねる。
ギアボックスが完成したら電球ソケットを取り付け、マイクロドライバーを使ってネジで固定する。雑誌に掲載されている組み立て説明書はとても分かりやすく、皿ネジとなべネジの違いさえ気をつければ組み立てるのは簡単だ。
電球ソケットを取り付けたら架台を台座にセットし、基板の配線を行う。電球ソケットやギアボックスのモーターのコードを指定されたコネクターに取り付け、さらに台座裏の電池ボックスから伸びる電源コードを取り付ければ配線はOK。あとは基板をネジ止めすれば完成だ。
電池は単二形アルカリ乾電池を2本使用。電池ボックスに電池をセットして、電球ソケットに豆電球をねじこめば完成だ。スイッチを1回押すと豆電球が点灯し、さらにもう1回押すとモーターが回転する。ただし回転速度はかなり遅く、よく見なければ止まっているかのように見える。
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