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ハイレゾをスタンダードに――ソニー、普及価格帯のウォークマン「Aシリーズ」を正式発表micro SDも使える(1/2 ページ)

» 2014年09月25日 15時21分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 ソニーは9月25日、ウォークマン「Aシリーズ」を発表した。「IFA 2014」で注目を集めた普及価格帯のハイレゾ対応モデル。国内では64Gバイトメモリ内蔵の「NW-A17」(実売3万5000円前後、税別)および32Gバイト版の「NW-A16」(実売2万5000円前後)を11月8日に発売する。

「NW-A16」のブラック

 新Aシリーズでは、最大192kHz/24bitのPCM音源を再生できる。最近はスマートフォンでもハイレゾ音源再生に対応した製品が増えてきたが、フルデジタルアンプ「S-Master HX」の搭載やMP3音源でもアップサンプリング再生が行える「DSEE HX」など、音楽再生専用機ならではの音と機能を訴求する構え。「スマートフォンには真似できない高音質を一部のオーディオファン層だけではなく、一般の音楽ファンにも使ってほしい。ハイレゾをスタンダードにしたい」(ソニー)。

Aシリーズのカラバリは、シルバーとブラック、ブルー、ローズピンクの4色。ただし、64Gバイト版の「NW-A17」はシルバーとブラックのみとなる

 デザインコンセプトは“1枚のプレート”(One Solid metal plate)。フロント面にはぜいたくにアルミを使って質感を演出した。本体サイズは、43.6(幅)×109(高さ)×8.7(厚さ)ミリ。重量は66グラムと「F880」シリーズ比で64%削減している。

 「F880」シリーズで好評だったハードウェアボタンは維持。ただし、デザイン的にはボタンの存在感を極力なくしており、菱形のボタンはボディーと同色に塗装され、凹凸も控えめになった。また右側面にはボリュームボタンやホールドのスライドスイッチも用意されている。

右側面にはボリュームボタンやホールドのスライドスイッチ、micro SDカードスロットを装備

 micro SDカードスロットも右側面に装備。SDXC規格にも対応しているため、最大128Gバイトのカードが使える。またUSBデジタル出力を使えば、同社製USB-DAC搭載ヘッドフォンアンプなどにハイレゾ音源を出力可能だ。Bluetooth/NFC(apt-X対応)や「フルオートAIノイズキャンセリング」なども搭載した。

 内蔵バッテリーはハイレゾ再生時で約30時間のスタミナ仕様。MP3再生なら約50時間にまで延びる。さらに「Sシリーズ」で好評だったという「おすそ分け充電」もサポート。例えば「Xperia Z2」と別売の充電ケーブルで接続した場合、約15%の充電が可能だ(充電には70分かかる)。

 機能面では、昨年発売されたAndroid搭載の上位モデル「F880シリーズ」に比べて少し制約はある。例えばハイレゾ音源再生時にはイコライザーや「xLoud」「Clear Audio+」といった音響効果を設定できない。設定変更で再生すること自体は可能だが、その場合はCD音質(44.1kHz/16bit)にダウンサンプリングされるという。また、カラオケやダンス、DPCなどのモード使用時はハイレゾ音源はスキップされる。

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