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黄金色の超個性派イヤフォン「Heaven VIII」が奏でるリアルな音野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(1/2 ページ)

» 2014年12月19日 15時10分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]

 個性的なコンセプトと印象的なサウンドが特徴のカナル型イヤフォンを展開するファイナルオーディオデザインから、ニューモデル「Heaven VIII」「Heaven VII」が登場した。

「Heaven VIII」は金メッキ仕上げ。12月中旬発売で、実売価格は6万5500円前後

 Heavenシリーズの新たなるフラッグシップとして追加されたこちらの製品、オリジナルのカスタムが施されたBAドライバー1基によるフルレンジ構成、というのは変わらないが、筐体(きょうたい)がこれまでの金属切削タイプからMIM(Metal Injection Molding)という、特殊な方法を採用したものに代わった。切削での製作では不可能であった、音響的に最適化された筐体を実現しているという。

こちらは「Heaven VII」。実売5万5500円前後になっている

 これに、従来モデルに比べて低音再生に優れた新しいBAドライバーを搭載。さらに、BAMと呼ばれる独自の音響技術を反映させることで、ファイナルオーディオデザインの理想である、空間的な広がりを感じる、いつまでも聴き続けられる自然なサウンドを実現しているという。

 ちなみにこのMIMだが、金属微粉末にバインダー(接合剤)を混ぜて樹脂のように固まらせ、それを金型で成形した後に高温で焼結させる手法なのだそうだ。ただしこのMIMは、形状の自由度や精度は高いものの、表面仕上げが難しいため、外観部品に使用される事は少ない様子。ファイナルオーディオデザインでは、音響特性を追求するため、あえてこの筐体作りをチョイスしたのだ。

ジュエルのような美しい仕上げだが、実は共振の分散を図るという機能をデザインしたもの。写真では少し派手めに見えるが実物はけっこう落ち着いた色だ。重量は29グラム

プラグも金色。コードは1.2メートル

 表面仕上げが難しいというMIMだが、実際に製品を見てみると、ファイナルオーディオデザインらしい、細部の仕上げにこだわった美しいフィニッシュとなっている。装着時に外側を向く背面部分など、複雑なカッティングが施されていて、まるでジュエリーのよう。特に女性のファッションとは、相性が良さそうだ。

 なお、「Heaven VIII」と「Heaven VII」は、ともにBAドライバー&ステンレス素材のMIM形成筐体は全く同じだが、表面処理が異なっている。「Heaven VIII」はゴールドメッキ仕上げ、「Heaven VII」は(ステンレス筐体の)鏡面仕上げとなっている。加えて、「Heaven VII」には、直販サイト限定モデルとしてマットブラック仕上げも用意されている。

「Heaven VII」の直販サイト限定モデルはマットブラック仕上げ。価格は通常モデルと変わらない

 ユーザビリティーの面では、タッチノイズを低減させ、同時に絡みにくさも実現するフラットケーブルを採用。プレーヤー側の端子もスリムなタイプを採用しているため、ほとんどのスマホケース、プレーヤーケースで無理なく活用することができる。また、イヤーピースは5サイズが付属されており、さまざまな人がピッタリのサイズをチョイスすることができる。こういった、ちょっとした部分ながらもしっかりした気遣いは、うれしいかぎりだ。

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