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» 2015年02月19日 19時19分 公開

滝田勝紀の「白物家電、スゴイ技術」:吸い込んだ花粉は逃がさない!――ミーレのダストバッグ式掃除機に秘められたコダワリの技術とは? (2/3)

[滝田勝紀,ITmedia]

 ゴミを捨てる際、ダストバッグの入り口の扉が自動で閉まるオートクローズシステムにも注目だ。「HyClean 3Dダストバッグの扉は掃除機のフタを開けると自動的に閉まります。これによりダストバッグの交換時にチリやホコリに触れたり、もちろん花粉が再飛散することもなく、ゴミ箱へそのまま捨てられて衛生的です」(高田氏)。

「HyClean 3Dダストバッグ」の扉

 さらに9層のダストバッグ以外にもフィルターが存在する。「『Compact C2』の排気口部分には、万が一9層の紙パックで取りきれなかった微細なチリなどがあったとしても、屋外にそれらが出ないように、最上位モデルには空気清浄機などと同様の排気フィルターである『HEPAエアクリーンフィルター』を、それ以外のモデルにも『アクティブエアクリーンフィルター』や通常の『エアクリーンフィルター』を配置しています」。

「HEPAエアクリーンフィルター」

 さらに、モーターの前にはゴミがモーターにぶつからないよう、故障防止を目的としたモーター保護フィルターも配置されている。つまり、9層のHyClean 3Dダストバッグ、1層のモーター保護フィルター、1層の排気フィルターの計11層のエアクリーンシステムを持つという。「微細なゴミやホコリまで99.9%以上の集塵を実現しています」(同氏)。これにより、「室内の空気よりキレイな排気」となり、窓を開けなくても掃除ができるという。花粉対策には大きなメリットだ。

他社製品との排気性能比較テストの結果(出典:ミーレ・ジャパン)

 一方、本体内の空気の流れや排気の方向も花粉対策において重要な意味を持つ。一般的な掃除機は前方から入った空気が、そのまま紙パックを通って本体後方に抜けて行く。この場合、抜けた風がそのまま地面にあたって床に落ちている花粉を舞い上げてしまう原因になりかねない。一方、ミーレはそのあたりにもしっかりと対策を施している。「元々、ミーレは掃除機を作り出してから80年以上、一貫して掃除機のホースを本体上に設置し、最終的に本体上方に排気が抜けていくという理想的な風路を採用しています」。

 “理想的”といえる根拠は何か? 高田氏は続ける。

 「ホースを通ってきたゴミが本体に上から入ってくるので、物理的にホースにチリなどが残りにくく、落ちたゴミはダストバッグ内の下に溜まりやすくなります。さらに排気口が上部にあるぶん、空気の流れはダストバッグの上部部分に自然と発生するので、ダストバッグ内にゴミが溜まったとしても、風路には影響が少なく、ロスがほとんどないスムーズな空気の流れができやすいのです」。

 工夫はそれだけではない。HyClean 3Dダストバッグ内には従来のダストバッグにはなかった特殊構造のエアフローガイドを搭載している。「掃除機内に入り込んだゴミというのは時速100キロメートルものスピードで勢いよく吸い込まれてくるため、従来のダストバッグではゴミが片寄って溜まってしまう弱点がありました。ダストバッグのすべての容積を使い切る前に、風路が狭くなってしまったりして、まだゴミを溜められるにも関わらず、ダストバッグの交換を余儀なくさせられていたのです。そこで新しいHyClean 3Dダストバッグでは、吸い込んだチリをバッグ全体に均等に振り分けられるエアフローガイドを搭載しました。ダストバッグの内側を独自のパターンで細かく仕切ることにより、うまくゴミを分散するのです」。

排気口は上向き

 さらに高田氏は、「床に落ちている花粉は、空中に飛来している花粉よりもある意味脅威です」と警鐘を鳴らす。「室内の空気の流れによっては急に顔の前などに花粉が舞い上がるかもしれません。言い方は良くないかもしれませんが、いわば時限爆弾のようなものです。だからこそ、排気が上に向いていることは花粉対策に使う掃除機には絶対譲れない特徴です」。

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