野村ケンジの「ぶらんにゅ~AV Review」
サウンドキャラクターが変わった! ベイヤーダイナミック「T1 2nd Generation」の音に驚いた(1/2 ページ)
独beyerdynamic(ベイヤーダイナミック)「T1 2nd Generation」は、その名の通り、テスラテクノロジー(1テスラを超える超強力磁石を活用した独自のサウンド技術)を搭載したフラッグシップヘッドフォン「T1」の第2世代モデル。基本構成はそのままに、音質とユーザビリティの両面において多岐にわたる改良を施すことにより、大幅な進化を果たしたという。
実際、外観はほとんど変化がないようにも感じる。シルバーカラーのセミオープンハウジングや剛性と軽量化が巧みに両立しているヨーク形状、柔らかい触感のヘッドバンドなどはほぼ同じ。よく見れば、イヤーパッドの素材がおなじベロア調ながらもほんのちょっと異なっているようにも感じられる(気のせい?)。試聴用のサンプル機を装着してみたが、ほとんど区別が付かない。いい意味でオーソドックスな作りの、重心の落ち着いた、確かなホールド感を持つヘッドフォンだ。このように、外観についてはほとんど変わらない「T1 2nd Generation」だが、唯一にして最大の“見た目で分かる”変更点がある。それが、着脱式ケーブルの採用だ。
いまやベイヤーダイナミック製ヘッドフォンのイメージリーダーとなっているT(テスラドライバーの意味)シリーズには、今回紹介しているフラッグシップモデル「T1」のほかにも、ベーシックモデルの「T90」やオンイヤータイプ「T51p」など、いくつかのモデルがラインアップされている。そのいずれも、これまでは直出しケーブルを採用していて、この「T1 2nd Generation」が初の着脱式ケーブルを採用したモデルとなる。
しかも、3.5ミリコネクターによるL/R両出しや7N OCCケーブルやテキスタイルコーティング(繊布被膜)の採用、6.3ミリから3.5ミリ+6.3ミリ変換への(機器側)プラグ変更、よく見れば皮膜の内側のケーブルがプラグの根本までLR独立しているぞ、などなど、音質にも使い勝手にもこだわった、趣味心を大いにくすぐられる作りとなっている。なお、着脱式ケーブルの採用に伴い、オプションでXLR 4pinのバランス接続対応ケーブルも用意。今回、こちらも借用することができたので、後ほどバランス、アンバランスの音質比較も紹介しよう。
とはいえ、「T1 2nd Generation」改題のブラッシュアップポイントといえば、やはりドライバー周りの改良だろう。バッフルの形状を最適化しつつ素材も見直され、内部パーツが発生させる振動ノイズを最小限に抑制。よりクリアなサウンドを実現しているという。当然のごとく、ドライバー自身にも改良が施されている。技術資料を見ると、テスラテクノロジーや音質最優先の600オームというインピーダンス特性はそのままに、磁束密度や範囲のコントロールを高めつつ、高周波数帯での共鳴を格段に抑え込むなど、総合的なクオリティーアップが行われているようだ。
ということで、大いに期待しつつ、そのサウンドを試聴してみた。鳴りやすさよりも音質最優先!で有名な「T1」だけに、ヘッドフォンアンプにはOPPO Digitalの「HA-1」を組み合わせることにした。
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