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新登場の3階は一味違う――ポタフェス新エリアで「ホームシアター&アナログフェア」が開催第7回ポタフェス(1/2 ページ)

» 2015年12月20日 14時46分 公開
[天野透ITmedia]

 7回目の開催となる「ポタフェス」。今回は初の試みとして、会場となっている「ベルサール秋葉原」の3階に居を構える総合建材メーカー、大建工業のショールームを使った連動企画「ホームシアター&アナログフェア」が実施された。

 秋葉原という土地柄か、大建工業のショールームには防音室の常設展示があって大音量を気兼ねなく出せる。それを活用し、アナログレコードとDolby Atmos(アトモス)サラウンドという、普段のポタフェスとは一味違う新たな方向性の展示が展開されている。

会場に入ってすぐのスペースでは早速真空管アンプとスピーカーがお出迎え。プレイヤー代わりのMacbookProがかろうじてポータブル
先日の「ポタフェスLive」で収録されたパフォーマンスの告知。高音質のDSD 11.2MHz音源だ

「防音スペシャリスト」のノウハウが

 大建工業は、普段から全国各地で防音や調音に関する事業を広く展開している「防音のスペシャリスト」というべき存在だ。防音室の用途はホームシアターやオーディオルームのほかに、楽器演奏室などがあるそうだが、都心部のマンション建設ラッシュに伴って、最近はマンションの共用スペースでの引き合いが多いそうだ。防音室の性能は非常に高く、扉を閉めてしまうと中の様子が全く分からないというレベルで無音になる。

シアターイベントでのDolby Atmosデモの様子

 大建工業の青木克実氏は、「普段のお客さん(家を建てる人)に比べ、イベントの来場者はずっと若い人が多い」という。そういった若い人たちに防音室で音楽体験をしてもらい、将来の趣味や仕事などの知識となればと話している。「昔の日本家屋と違い、最近の日本の家は響きが残りやすいライブな空間になる傾向があります。例えば天上に吸音材をつけてもらうだけでも、部屋の響きは劇的に変わったりするんですよ。また、最近ではマンションの共用スペースで防音室を設けるデベロッパーさんが増えてきて、少しずつ防音環境が普及してきています。それでも今日来場してくださっているような若い方たちが防音室に接することは少ないので、これがいい機会になればいいですね」

防音室前の吸音材デモ。通常のクロス天井と吸音材を使った天井のミニチュアスペースでカスタネットを打って、どの程度“鳴き”(反響)が抑えられるかを聴き比べる

 防音室を体験した若い来場者からは、「スタジオみたい」という声がよく聞かれたという。「ここで防音を体験してもらったことで、将来的に自分の家に防音環境を作ったり、あるいは音を扱う仕事に就く人が出てきたらうれしいですね」(青木氏)

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