世界中のヘッドフォン&イヤフォンブランドが集まる「ヘッドフォン祭」では、時に驚くような新製品やメーカーを見つけることがある。今回は4月30日まで東京・中野サンプラザで開催している専門イベント「春のヘッドフォン祭2016」で見つけた、思わず人に伝えたくなる3つのイヤフォンを紹介したい。ただし、イヤフォン好きの人以外には伝わらない可能性もあるので注意してほしい。
まずは初級編。
世界中のバンドマンが愛する米国のギターブランド“Fender”(フェンダー)からカナル型のイヤフォンが登場した。国内での販売は、ShureやMonsterも扱う完実電気だ。同社は4月27日付けでFenderの輸入代理店業務を開始しており、「春のヘッドフォン祭2016」がお披露目の場になった。
製品カテゴリーは、アーティストがモニタリング(音をチェックする)などに使用する「インイヤーモニター」だが、ダイナミック型ドライバー1基で1万2000円の製品(DXA1)からラインアップしており、一般の音楽ファンを含む幅広いユーザー層をターゲットにしていることが分かる。
もちろん、フェンダーが最初から開発したわけではなく、米国でカスタムIEM(耳型を採って作るオーダーメイドのインイヤーモニター)を手がけていたAurisonicsという会社を買収し、その技術を生かしながらフェンダーの楽器に合う音にチューニングし直したというものだ。また、ハウジングの色や塗装方法がフェンダーのギターと同じというから、ギター好きにはたまらないイヤフォンではないだろうか。
型番 | DXA1 | FXA2 | FXA5 | FXA6 | FXA7 |
---|---|---|---|---|---|
ドライバー | 8.5mmダイナミック型 | 9.25mmダイナミック型 | BA型×2基 | ダイナミック型+BA型 | ダイナミック型+BA型2基 |
再生周波数帯域 | 14〜2万2000Hz | 6〜2万3000Hz | 19〜2万1000Hz | 6〜2万2000Hz | 6〜2万4000Hz |
インピーダンス | 16Ω | 16Ω | 32Ω | 16Ω | 16Ω |
感度 | 116dB | 112dB | 120dB | 109dB | 110dB |
カラー | クリア | ブルー | ホワイト | レッド | ゴールド |
実売価格 | 1万2000円 | 2万4800円 | 3万7800円 | 4万9800円 | 6万2800円 |
ハウジングは金型を使って作られたものと3Dプリンターで製造するものがあり、ドライバーもダイナミック型、バランスド・アーマチュ型(BA型)、そしてマルチユニットのハイブリッド型まで多彩だ。例えば上位モデルの「FXA6」は、ダイナミック型1基とBA型のハイブリッド構成で、“フェンダーカラー”と呼ばれる鮮やかな赤いハウジングを採用した。また最上位モデルの「FXA7」は、ダイナミック型1基とBA型2基を搭載したプレミアムモデルとなっている。
全モデルがMMCXコネクターによる着脱式ケーブルを採用しているため、好みのケーブルに付け替えることもできる点もうれしい。国内での販売は5〜6月に開始する見込みだ。
次は中級編。
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