家電ベンチャーのCerevo(セレボ)は4月2日、新会社「Shiftall」(シフトール)を設立し、パナソニックに売却したと発表した。資本金は4000万円で全株式をパナソニックが取得する。シフトールのCEOには、セレボの前CEO、岩佐琢磨氏が就任している。
シフトールは18年2月に設立。スタッフは26人で、主にコネクテッドハードウェアのアジャイル生産を手がける。アジャイル生産とは、固有の技術を持つ複数の企業が連携し、特定の市場や顧客に向けた製品を少量生産する方式のこと。買収の目的についてパナソニックは、「シフトールが持つコネクテッド家電の技術、および小ロットの製品をスピーディーに生み出す生産技術やノウハウを最大限に活用するため」としている。
パナソニックは17年4月にビジネスイノベーション本部を設置。“モノ”中心の事業モデルから脱却し、他社との協業を含むオープンイノベーションによってIoTやAI技術に基づくサービス中心の新規事業に取り組む姿勢を明らかにした。同時に家電や住設機器の技術を組み合わせ、“未来の住空間”を作り出す「HomeX」プロジェクトを発表したが、シフトールもコネクテッド家電の共同開発などを通じて参画する見通し。
一方、セレボの新社長には「DMM.make AKIBA」に入居していたスタートアップでハードウェアプロダクトマネージャーを務めていた青木和律氏が就任。スタッフ数は45人と半減したが(従来は90人)、自社ブランド製品の開発を継続しつつ、他社ブランドによる製品開発や製造にも注力するとしている。
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