リズムに合わせて自己ベスト更新? ジョグ専用音楽プレーヤーを試してみた:ホノルルマラソンへの道(2/2 ページ)
ヤマハから「歩く」「走る」ペースに合ったテンポの曲を再生するオーディオプレーヤー「BODiBEAT」が登場。音楽はジョギングによい効果をもたらすのか?
ジョグフィットネス 目標は5キロ
運動のメニューは「フリーワークアウト」「ウォークフィットネス」「ジョグフィットネス」「トレーニング」の4種類が用意されている。フリーワークアウトモードは、自由なペースで運動しても、運動ペースに合わせた音楽が自動的に再生されるというもの。フィットネスモード(ウォークフィットネス、ジョグフィットネス)は、流れてくる音楽のテンポに合わせて運動(ジョギングまたはウォーキング)ができ、また脈拍センサーで計測する運動中の心拍数をもとに、運動の負荷が適切かどうかを判断され、状況に応じて音楽が変化する。トレーニングモードでは、あらかじめ作成されたプログラムに沿ったテンポの曲が自動的に再生される。プリセットプログラムのほか、オリジナルプログラムを作成することも可能。こちらは、先ほど紹介したBODiBEAT Stationにて登録が行える。
今回はジョグフィットネスを選択し、流れてくる音楽のテンポに合わせてジョギングをすることにした。トップメニューからジョグフィットネスを選択。そして目標を決める。時間や距離、消費カロリーのいずれかで目標を入力しておくと、目標に到達したときに自動で音楽再生が終わり、目標を達成したことを教える仕組みだ。筆者も目標値として距離「5キロ」を入力。「スタート」を選び、ジョギングを開始した。
ちなみにBODiBEATは「Nike +」のような音声ガイダンスはない。音楽は運動に合わせたリズムがテンポよく流れるものの、今どれくらいのペースで走り、何キロ走ったのかといった情報はディズプレイだけで確認することになる。
日中に走ってみたのだが、ディスプレイの視認性が悪いように思えた。比較的見やすい位置に付けていたにもかかわらず、今現在どれくらい走っているのかという確認が容易ではない。余計なボタンを押したり、足を止めてしまうことにつながるので、このあたりの改善は必要なのではないかと思う。
外で走る場合、音楽以外の音(例えば車の音など)がまったく聞き取れないのは安全の面で問題だが、BODiBEATでは音楽も楽しめたし、車の音などもある程度察知できる。途中、脈拍センサーのエラーが起こり、「ピピピ」というような何度かアラートが鳴ったが、「心拍計測」がエラーになったことを知らせるもので、ディスプレイにも表示される。耳たぶをしっかりもんで、再度つけ直すとエラーは解消された。
ジョグが終了すると自然と音楽が止まった。「もうすぐ終了」を予感させるものがなくちょっと拍子抜けした感じだ。ジョギング中は特に大きな問題もなく再生されていたが、音楽とともに心拍を示すような音が終始聞こえた。これは運動ペースに活用することもできるだろうが、純粋に音楽を楽しみたいというときもあるかもしれない。そんなときは、BODiBEATはミュージックプレーヤー(ミュージックモードを選択)として活用するといいだろう。
運動の後は履歴を楽しめ
運動の後は結果(ログ)を確認することができる。上下のボタンを使って画面を切り替えることができ、1日、1週間、1カ月単位での累計を確認することも可能だ。さらにBODiBEAT Stationは、運動履歴の管理も行える。本体と同期するたびに運動データが転送され、月別/週別でグラフ化されるほか、目標ペースや目標心拍数などの入力といったトレーニングプログラムを作成することもできる。このあたりはNike +と同じような機能である。
BODiBEAT Stationのエクササイズライブラリー上で自分の運動テンポを確認できる。ログをリスト表示し、「テンポ」欄を見ると、運動テンポが分かる。自分のおおよその運動テンポが分かったら、ミュージックライブラリーからそのテンポに近い曲を探してBODiBEATに転送することで、自分の好きな曲が運動中により多く再生されるようになる
ランナーに受け入れられる音楽プレーヤーとは
音楽を聴きながら運動をするとき、どうしてもその音楽のペースに流されてしまい、記録が伸びないということが多々ある。BODiBEATはその都度曲が選ばれるので、リズムがとりやすくペースも保てる。実際に使ってみて、(心拍計測のエラー以外は)普段よりもペース配分もできていたように思う。しかも1キロの平均が5分を切るのは過去初めてだ。つまりベストタイムをたたき出したということ……。
しかし思った以上に設定や操作方法が複雑で、筆者の場合、走るまでにかなりの時間を費やしてしまった。イヤフォンの取り付け方なども独特なので、説明書を参考に何分も……といった感じが続き、走る前に気疲れしてしまう。もう少し手軽さ、分かりやすさが加われば、ジョガーに愛されるオーディオプレーヤーになるはずだ。
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