「ダイソンボール DC36」でゴールデンウィークを掃除し尽くした:ダイソンには訳がある(3/3 ページ)
ダイソンが2011年10月に発売したキャニスター式クリーナー「ダイソンボール DC36」。ひょんなことから、DC36と過ごしたゴールデンウィークの日々をまとめてみた。
やはり強力な吸引力は大きな魅力
掃除機の機能としてはいたってシンプルで、用途に応じたヘッドを取り付けて電源ボタンを押すだけでいい。吸引パワーモードは強/弱の2段階切り替えで、電源オンにすると強モードで動作する。デリケートな床を掃除したり、騒音を抑えたいときは弱モードを選び、回転ブラシをオフにしよう。
まずは、スタンダードにタービンヘッドを取り付けて強モードで掃除を行った。一見して分かるのは、強力な吸引力だ。以前の掃除機であれば、部屋を掃除しても1日をたたずにフローリングにうっすらとホコリが目に付いていたのに対し、本機ではそのような心配はない。タービンヘッドを回転させてカーペットやラグマットに取りかかると、毛足の奥まった部分にある髪の毛やゴミをかき出してくれた。ヘッドの高さが抑えられているので、高さが8センチの隙間であればラックやソファーの下も楽に掃除できるのは朗報だろう。
ヘッドを付け替えて、以前からホコリが気になっていた換気扇や換気口、天井の隅などをやっつけてみたが、みるみると綿ぼこりが吸い込まれ、気分が爽快になったほどだ。ホースやパイプは長さにゆとりがあるので、よっぽど高いところでない限り本機で掃除できない部分はないだろう。
ただ、ホースやパイプの重量が意外とあるほか、タービンヘッドも軽くはないので、慣れるまでは掃除したあとに腕がやや疲れが残る傾向にある。もっとも、これはV-Ballテクノロジーやボールテクノロジーといった自由自在な動きや方向転換が可能であることの裏返しともいえそうだ。
もともと、掃除機の騒音についてはあまり気にしていなかったが、本機は弱モードにしても一般的な掃除機と体感的には変わらず、静音性をウリにしたサイクロン機には及ばないと感じた。逆にこの吸引力ならば、このノイズもいたしかたないなという妙な説得力があるほどだ。
じっくりと使い込みたくなる高い走行性を備えた掃除機
以前紹介したコードレス掃除機「DC35マルチフロア」 のようなケーブルからの解放感はないものの、しっかりと掃除したいという気持ちにきっちりと応えてくれる本機の実力は大いに魅力的だ。走行性も格段に向上し、日本の狭い住宅事情にマッチしているのも見逃せないところだろう。
何より、前の掃除機で悩まされた排気のにおいが全くなく、クリーンになったのは初サイクロン体験とはいえ驚くべきことだった。また、これまで使ってきた掃除機には見られなかった、機能美ともいえる外観は棚にしまい込むのが惜しく、部屋のオブジェとして使いたくなるほどだ。そういう意味では、ゴミが丸見えのサイクロン部分やカーボンファイバブラシの清掃はかかせなく、このあたりでのメンテナンス性については、今後の進化に期待したいところでもある。
価格は本機が8万4800円、DC36 カーボンファイバー モーターヘッドが8万9800円、同ペットケアは9万4800円と高価だが、家電安売り店では本機が5万円台後半、ペットケアでも6万円台半ばまで落ちている。メーカー保証期間が2年間あり、じっくりと使い込んでいく気にさせる製品なのは間違いない。
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