私鉄のみの定期券利用者、約半数がPASMOに切り替え──サーベイリサーチセンター調べ

» 2007年04月09日 23時55分 公開
[ITmedia]

 サーベイリサーチセンターは4月3日と4日の両日、同社のモバイルリサーチシステム「Clip Up Express」でPASMOに関するアンケートを実施し、その結果を発表した。調査対象は1都3県在住の20代以上の男女で、回答数は326人。

 同調査によれば、サービス開始2週間後のPASMOの認知率は98.2パーセント。「電車だけではなくバスでも利用できること」「首都圏のほとんどの電車で利用できること」に関しては、9割が認知しているという結果になった。それに対して、「SuicaとPASMOを2枚同時に利用できないこと」を知っている割合は51.3パーセントに過ぎず、「名前を登録すれば、紛失時も再発行できること」「券売機で乗車履歴が確認できること」「乗車履歴はホームページでも確認できること」などは50パーセント以下となっている。

Graph PASMOを知っている人は全体の約98%と、高い認知率を誇る
Graph PASMOの認知内容。「電車だけではなくバスでも利用できる」「首都圏のほとんどの電車で利用できる」ことは、9割を超える高い認知だが、知られていないことも少なからずある

 PASMOの所有率は20.8パーセントで、定期券が私鉄のみの人では、すでに半数がPASMOに切り替えていることが分かった。SuicaからPASMOに切り替えた人は4.9パーセントで、Suicaをそのまま利用しているケースが多い。

Graph PASMOへの切り替え状況は上のとおり。所有率は約2割強で、SuicaからPASMOに切り替えた人は4.9パーセントだが、定期券が私鉄のみの人は、PASMOの所有率が5割を超える

 なお、SuicaとPASMOの両方を所有している人のうち、45.5パーセントは今後も「2枚を使い分ける」と回答している。「PASMOだけにする予定」の人は24.2パーセントで、「PASMOだけを使う予定だが、Suicaも手元に置いておく」人が21.2パーセント、「Suicaだけを使う予定だが、PASMOも手元に置いておく」人が9.1パーセントと、全体の約4分の3は、2枚のカードを持ち続ける意向を示した。

 PASMOを持っていない人に持たない理由について聞いたところ、「Suicaを持っているので」が46.5パーセント、「電車にあまり乗らないので」が25.6パーセントで上位を占めている。そのほか「仕組みがよく分からない」が8.5パーセント、「モバイルSuicaを使っているので」という人が7.4パーセントなど。「近々PASMOにしようと思っているがまだしていないだけ」など、購入意向のある人も2割程度いるため、利用者はこれからも増えると予想されている。

Graph PASMOを持たない理由(複数回答)。最も多いのは「Suicaを持っている」というものだが、今後PASMOを利用する意向がある人も2割ほどいる

 今後PASMOに期待するサービスとしては、「ポイントがたまる」が70.6パーセントで最多となり、続いて67.2パーセントが「乗車回数により割引がある」と回答。利用した際の特典の充実を希望する声が多かった。また「携帯電話で利用できる」ことを望む割合も、39.9パーセントで5位となった。

Graph 今後PASMOに期待するサービス(複数回答)。ポイントや割引に対する期待が高いことが分かる。モバイルSuicaのように「携帯電話で利用できる」ことへの要望も高いようだ

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