「どうなる、こうなる首都圏の道路網――(1)都心を囲む3つの環」では、首都圏を中心としてクモの巣状に伸びていく高速道路ネットワーク、「3環状9放射」プロジェクトの全体像についてお伝えした。
3環状9放射の中でも、「3環状」に当たる「首都高速道路中央環状線」「東京外かく環状道路」「首都圏中央連絡自動車道」という首都圏を取り囲む3つの環は長らく整備が遅れていた。しかし今、開通に向けて動き出しているのだ。
それらが具体的にいつ、どこが開通するのかを追っていく。今回はまず3つの環のうち最も都心に近い首都高速道路中央環状線(以下、中央環状線)を取り上げる。
→どうなる、こうなる首都圏の道路網――(1)都心を囲む3つの環
→どうなる、こうなる首都圏の道路網――(3)東京外かく環状道路編
→どうなる、こうなる首都圏の道路網――(4)首都高・圏央道編
中央環状線は3環状の中でも最も都心に近い位置にあり、完成時の総延長は約47キロメートルに及ぶ路線だ。通称「C2」とも呼ばれる。
C2があるなら当然「C1」もあるわけで、ご存じの方には説明するまでもないが、それは「首都高速道路都心環状線」だ。延長が約14.8キロメートルの環状線で、首都高速道路の中心となる。
日本の首都・東京の中心部を曲がりくねって走っているC1は、まるでレースコースのようでもある。実際にC1をサーキットに見立て、深夜に制限速度をオーバーして走る「ルーレット族」が社会問題になっており、警視庁も取り締まりを強化している。
前回も触れたが、首都高速道路に接続する「9放射」にすべて接続している路線がC1だけのため、ここがボトルネックとなって渋滞が発生しやすくなっている。それを解決する近道の1つが中央環状線なのだ。
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