横浜市にある小中高の約500校は2010年度から、約30年ぶりに児童や生徒によるトイレ清掃が復活する。このニュースを聞いて「え、生徒たちがトイレ掃除をしていなかったの!?」と思った人も多いだろう。では学校のトイレは誰が清掃しているのだろうか?
トイレ関連企業7社で構成する「学校のトイレ研究会」によると、小学校・中学校ともに「児童(生徒)のみ」が清掃するのは53%、「児童(生徒)+先生+清掃業者など」は小学校で42%、中学校で44%であることが分かった。
また清掃方式は乾式清掃(モップなどで乾拭き)、湿式清掃(水を流してデッキブラシなどで清掃)のどちらが多いのだろうか。トイレ未改修の学校(改修後5年以上)では湿式清掃が80%に達しているが、新築・改修済みの学校(改修後5年未満)では乾式清掃が47%が目立った。「『ぬれた』状態は菌の繁殖・増殖を促してしまうことから、湿式清掃から乾式清掃に転換を図る学校が増えている」(学校のトイレ研究会)
郵送による調査で、全国の小学校4965校と中学校2315校が回答した。調査時期は2008年6月。
学校のトイレといえば「和式」をイメージするが、実際は和式・洋式どちらが多いのだろうか。トイレ未改修の学校では「和式(和式が多いを含む)が92%にも達した。しかし新築または改修済みの学校を見ると、「和式のみ」は0%で、「和式が多い」(37%)と「洋式が多い」(31%)はほぼ同じ割合となった。また改修の予定がある学校では「洋式(洋式が多いを含む」が50%、「和式のみ」というのは13%にとどまった。
改修を機に洋式トイレを設置する学校が増えているようだが、温水洗浄便座は設置しているのだろうか。トイレ未改修の学校で温水洗浄便座を設置しているのは16%だったが、新築・改修済みの学校では36%、改修予定の学校では50%が「設置したい」と回答した。「住宅やオフィスに続き、学校においても洋式化が顕著になっている。節水面でも洋式の方が優れているので、今後も洋式が増えていくだろう」(学校のトイレ研究会)と見ている。
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