転職者の3人に1人は“景気の影響”を実感――退職理由の1位は?

» 2009年02月10日 14時58分 公開
[Business Media 誠]

 毎日のように“景気悪化”を感じさせるニュースが続いているため、「このタイミングで転職をするのはちょっと……」と、ためらう人も多いはず。実際に転職をした人は、どういった理由で前の勤務先を退職したのだろうか?

 退職理由で最も多かったのは「会社の将来性や方向性への不安」で17.3%、次いで「仕事を通じて成長感を実感できなかったから」(10.4%)、「勤務条件(勤務時間、休日数、勤務地など)への不満」(9.2%)、「賃金への不満」(8.7%)であることが、リクルートの調査で分かった。

退職した理由(出典:リクルート)

 また今回の転職先を選ぶ際に、重視したことを聞いたところ「仕事内容」がトップで26.0%。以下「勤務地」(17.4%)、「賃金、福利厚生」(14.1%)、「勤務時間、休日」(12.8%)、「職場の雰囲気」(11.0%)と続いた。景況感の悪さは転職に影響したか、という質問には「(影響が)あった」という人は33.8%に対し、「(影響が)なかった」は39.8%と、影響を感じなかった人がやや多かったようだ。

 インターネットによる調査で、転職が決まった609人(男性65.8%、女性34.2%)が回答した。調査期間は2008年11月12日から11月26日まで。

約6割の人が6社以上の企業に応募

 転職をした人はどのくらいの期間、就職活動を行ったのだろうか。最も多かったのは「3カ月」で20.9%、次いで「2カ月」(20.4%)、「1カ月」(18.1%)という結果に。また応募した企業数は「2〜5社」が29.9%でトップ、以下「6〜9社」(25.6%)、「1社」(11.8%)、「16〜20社」(9.7%)と、約6割の人が6社以上の企業に応募しているようだ。

応募した企業の数(クリックして拡大、出典:リクルート)

 転職が決まった今の気持ちを聞いたところ、「規模の大小よりも、やる仕事や将来像が見えることが重要だと感じました。新たな気持ちでがんばろうと思います」(転職活動の自己評価50点)、「疲れました。しかし、いい経験になりました。内定を得た安心感よりも、新しい環境に対して身が引き締まる思い」(同50点)、「書類選考さえなかなか通らず、正直、苦しかった。100%満足しているわけではないが、とりあえず決まって、ホッとしている」(同60点)といった声があった。「新しい職場への期待感を表すコメントが多かった。また『不況といわれる中で転職できて、ホッとした』コメントも目立った」(リクルート)としている。

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