おいしいコーヒーを入れたい!――タリーズのコーヒースクールに行ってきた郷好文の“うふふ”マーケティング(3/3 ページ)

» 2009年09月03日 07時00分 公開
[郷好文,Business Media 誠]
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“の”の字……、“の”の字……

 試飲では、「鼻で香りをかぎ、舌で転がすように味わう」との指導があった。また、「酸味(すっきり/さっぱり)」「ボディ(コクがある・どっしり)」「アロマ(香り)」「フレーバー(鼻と口で味わう総称)」「後味(余韻)」まで、コーヒーの出来を表現するための言葉まで教えてもらった。

 そしていよいよスクール参加者がアイスコーヒーをハンドドリップ。コーヒー豆の量はホットより多め(1.5〜2倍)、サーバーには240グラムの氷。お隣のテーブルの女性は手慣れたものだが(聞けばコーヒースクールの全コース制覇者)、私は恐る恐る。

 要領はお手本と一緒、最初の注ぎで1滴、2滴がサーバーに落ちる。十分に蒸らして、後はひたすら“の”の字……、“の”の字……。サーバーの氷がツツツと溶けていく。

 さあて飲み比べ! 同じ豆、同じお湯温度、同じ入れ方……のはずなのが味が違う。隣の女性のコーヒーはコクがあって、私のはすっきり。う〜ん彼女に“1票”(笑)。アイスコーヒーは濃い目にするのがコツのようで、私は急ぎすぎたようだ。でもそれなりにおいしかったようで、決して鼻で笑われることはなかった(はずだ)。

コーヒーは人生の幸せにつながる

 予定の2時間を超えて、2時間半に及んだコーヒースクール。コーヒーの入れ方を学べただけではなく、お土産もたっぷりいただいた。

 お土産の「オーガニック・エルサルバドル」。おいしく入れてcherryさんをうならせたい。タリーズのリーフレットには「森林を思わせるアロマ、クリーンな酸味と甘味、チョコレートを思わせるコクを目指したもの」と書いてある。人生という森林をさまよい、酸っぱい経験や、ビターな思いを重ねる私が入れてもいいのだろうか(笑)。

お土産にもらった「オーガニック・エルサルバドル」(撮影:cherry)

 おいしいコーヒードリップにこだわろうとしたきっかけ、それは「誰かを幸せにしたい」と思ったから。おいしいコーヒーやおいしいお茶は、人を幸せにする力がある。ただ、私は胸を張って「幸せにできる」とは言えないので、せめてコーヒーで心の修養ができればいい。きっと自分の悪いところを矯正してくれたり、人を思いやる心を育んでくれるだろう。

 不況が深まった余波で“ウチコーヒー”が流行している。確かにウチで済ませば安い。でもおいしいコーヒーを味わうためには、コーヒー豆やドリップポット、ドリッパーへの出費や夜の居残り修行も必要だ。そこだけはぜいたくをしたい。

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