前日の大幅高の反動や悪材料が多く、売りがかさんで大幅下落清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2009年09月25日 16時09分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 米国株安や金融機関の大型増資への懸念など悪材料が重なり大幅安となりました。昨日は権利付き最終日と言うことで持高調整の買いも多かったのですが、権利落ちと言うことで買い手も引っ込み、大きな下落となったものと思います。外国人が売り越し、為替も円高、月末近くの週末ということで、買い急ぐ動きはほとんど見られず、手仕舞い売りがかさんで大きな下落となったものと思われます。それでも下値の節目と見られる水準では下げ止まっており、底割れ懸念は少ないものと思います。

 ショック的な下落のように見えますが、金融株の大型増資のニュースを除いてはある程度考えられる事態ではなかったかと思います。米国市場も高値をつけて調整感が強まっており、為替も90円から92円のもみ合いの範囲内、日経平均も10500円を超えてもみ合いの中での高値圏にあるということから下がり易く、週末の手仕舞い売りや前日の反動売りからの下落もある程度予測されたものと思います。

 目先的な売買をする時に目先的な動きばかりを見てしまいがちですが、いつも述べていることでもあるのですが、多き流れの中で今日の動きを読み、その今日の動きのなかで、その目先的な動きを見ていくということが大切ではないかと思います。中には目先的な「板の読み方」が大切などという向きもいるのですが、次の瞬間に上がるか下がるかよりも今日は上がる日なのか、下がる日なのかを考えることが大切なのです。

 流れに逆らうということと「逆張り」と言うことは違うことであり、そして「流れに乗る」ということと「順張り」ということも全く違うのです。流れの緩急や変化をしっかりと読み、その時々に応じて逆張りとして待ち構えることもあれば、流れに乗るように買い上がることがあってもいいと思います。そうした行動も目先の動きに惑わされるのではなく、大きな流れを見ることで成功するのではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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