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» 2010年04月21日 11時15分 公開

どうなる? 日本人とメディアの関係夏野剛VS. 小林弘人が語る(2/3 ページ)

[土肥義則,Business Media 誠]

小林 「ソーシャルメディアと聞いて『ソーシャル=社会的』とイメージする人が多いのかもしれない。しかし社会的ではなく、“社交的”と考えるべきではないだろうか。上の年代の人はソーシャルメディアを社会的と位置付けている人が多いのかもしれない。

 また世代によって接しているメディアが違うので、年齢によって考え方が大きく違ってきている。これまでのオールドメディアは紙や電波を使って、いわゆる完成形で情報を提示していた。しかしネット上では完成形ではなく、常に経過が報じられるプロセスの世界(関連記事)。なのでいまは真逆のカルチャーで育った人たちが、衝突しているといった感じだ」

影響力の強い広告媒体は「ネット」

 最も影響力の強い広告媒体は何だろうか。この質問に対し「インターネット」と回答した日本人が、米国人や英国人よりも突出して多かった。

(出典:デロイト トーマツ コンサルティング)

夏野 「電通の調査によると、ネットの広告費は年間7000億円(関連記事)。新聞や雑誌が大幅に減少している中で、ネットの広告費は横ばいだった。テレビも大きく減少したが、それでも1兆7000億円もある。ユーザーへのリーチで見てみると、テレビもネットもほとんど変わらないと思うが、金額では2倍の差がある。ネットは注目されているが、経済的な数字としてまだ表れていないのではないだろうか」

小林 「私は『Gizmodo Japan(ギズモード・ジャパン)』というブログを使ったメディアを運営している。Gizmodo Japanでは電子機器の情報を扱っていて、それを大企業の宣伝部長に紹介すると『どうせオタクが見ているんだろう』と言われてしまう。こうした世代による認識のギャップは、まだまだ強く感じる」

ネット上で成功するには

小林弘人氏

 景気悪化の影響もあるが、メディアが苦戦している。日経新聞が有料の電子版に踏み切るなど、新聞以外の収益源を育てる動きが広がってきている(関連記事)。また新聞社だけにとどまらず、出版社もネット上での換金化を模索している。新聞社や出版社はネット上でどのようなことをすれば、ビジネスとして成功するのだろうか。

小林 「ネット上でのビジネスモデルというのはどんなコンテンツを扱っているかによって、大きく違ってくる。IT企業というのは常に換金化を模索しているが、大手出版社の場合、すでにビジネスモデルがあるので、そのモデルから脱却しないと厳しいだろう。

 ネットの世界は格闘技に例えると、“フリースタイル”だと思っている。つまり最後に立っていた人が、“勝ち”ではないだろうか。また参入障壁が低いので『ビジネスモデルは秘密主義』という人が多い。換金化というのはキモの部分なので、明らかにされている部分と明らかにされていない部分がある。しかしそれを理解しないで、ネットの世界に来ても勝ち残るのは難しいだろう」

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