第39鉄 夏の青春18きっぷ旅(3)SLだけじゃない! 魅力満載の大井川鐵道杉山淳一の+R Style(7/7 ページ)

» 2010年09月24日 22時30分 公開
[杉山淳一,Business Media 誠]
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 井川ダムの堤からの風景を眺めて井川駅に戻る。列車の走行中は風を受けて涼しかったが、井川駅周辺は暑かった。湿気も多く、汗が止まらない。土産物屋には食堂が併設されていて、地元で採れた椎茸の天ぷらそばが名物のようだ。さっそくそれを頼んでみたら、熱い汁そばが出てきた。「冷たいざる蕎麦に天ぷらが付いてくる」と思っていただけに泣きそうな気分。椎茸の天ぷらは美味しかったけれど、これは寒い時期のほうがもっと美味しかろう。

 16時ちょうどの千頭行き、これが井川線の最終列車だ。この列車から大井川本線の電車に乗り、金谷で東海道線の上り列車に乗り換える。そのまま何度か乗り継いでいけば、その日のうちに東京駅に着く。やれやれ、今日も暑かった。あとは居眠りでもしながら電車に揺られて……と思ったけれど、時刻表を調べると最終列車にはまだ時間がある。そこで東静岡駅で途中下車。朝に車窓から見えた「等身大ガンダム」を見物した。夜のガンダムはライトアップされていた。お台場のガンダムを見たときは早朝だったから、違う雰囲気のガンダムを見られて満足だ。このガンダム、2011年の3月27日まで立っているそうだ。

熱くて暑くて泣きそうになった椎茸天ぷら蕎麦(左)。東静岡駅で降りてガンダム広場へ。ライトアップされたガンダムが迎えてくれた(右)

ALT 今回のルート。GoogleMapsで筆者による各ポイントについての説明が読める

青春18きっぷ旅:バックナンバー

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 →夏の青春18きっぷ旅(2)吾妻線、噂の現場を歩く

 →夏の青春18きっぷ旅(3)SLだけじゃない! 魅力満載の大井川鐵道

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 →夏の青春18きっぷ旅・最終回 富士山外周、山北駅のD52とB級グルメを訪ねる

今回の電車賃

JR 青春18きっぷ 2300円(1回分)

大井川鐵道 大井川自由キップ 3620円、SL急行券 560円、井川線往復きっぷ 2560円

※大井川鐵道は8月以外はおトクなきっぷが充実する。本線、井川線通しの全線フリーきっぷは6600円。冬季(12月1日〜3月31日)は5000円。

※取材後の8月28日より、大井川鐵道井川線の千頭 - 奥泉間は落石の危険があるためバス代行運転となっている。


著者プロフィール:杉山淳一

著者近影(2006年5月に閉館した、東京・万世橋の交通博物館にて)

 肉食系鉄道ライター(魚介類が苦手)にして、前世からの鉄道好き。生まれて間もなく、近所を走っていた東急池上線の後をついていったという逸話あり。曰く「いつもそばを走ってたから、あれが親だと思った」

 コンピューター系出版社でゲーム雑誌の広告営業を経験した後、フリーライターとなる。オンライン対戦ゲーム、フリーウェア、PCテクニカルライティングなどデジタル系の記事を専門とし、日本初のEスポーツライターとしてオンライン対戦ゲーム競技を啓蒙する。

 趣味は日本全国の鉄道路線探訪で、現在の路線踏破率は約8割。著書は『もっと知ればさらに面白い鉄道雑学256(リイド社)』『知れば知るほどおもしろい鉄道雑学157(リイド社)』『A列車で行こう8 公式ガイドブック(エンターブレイン)』など。


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