残業時間は増えてるの? 減ってるの?

» 2011年07月26日 13時24分 公開
[Business Media 誠]

 あなたは1カ月にどのくらいの残業をしていますか? 20〜30代のビジネスパーソンに聞いたところ、平均残業時間は2010年の23.5時間より4.4時間多い、27.9時間であることが、転職サービス「DODA(デューダ)」の調査で分かった。この結果について、DODAは「2008年のリーマンショック以降の不況で残業削減を推進していた企業が、景気回復にともなう需要拡大で、業務量を増やしていることが要因のようだ」と分析している。

 男女・年代別にみると、2010年と比べて最も残業時間が増加したのは「女性25〜29歳」(前年比+9.0時間)。次いで「男性25〜29歳」(同+6.3時間)と、男女ともに25〜29歳の残業時間が増加傾向に。一方、企業の中間管理職層である30〜34歳は、男女ともにほぼ2010年と変わらず横ばい。

(出典:DODA)

 昨年の調査では、2009年と比較して30〜34歳のみ、残業時間が増えていた。「不況になると中間管理職の残業が増え、好況になると若手社員の残業が増える、実態がうかがえた」(DODA)としている。

職種別の残業時間

 残業時間はどの職種が多いのだろうか。職種別に平均残業時間を見てみると、2010年と比べて最も残業が増えたのは「営業職」で+6.5時間、次いで「ITエンジニア」(+4.8時間)、「販売サービス職」(+4.1時間)という結果に。

(出典:DODA)

 また1カ月の残業代を残業時間別に見てみると「40〜60時間未満」が月間4.1万円であるのに対し、「60〜80時間」では2.4万円。。残業時間が60時間を超えると、残業代は減少する傾向が見られ、残業時間と残業代は比例しないことが分かった。「裁量労働制などで、一定の見込み残業分以上の残業代が支給されなかったり、残業代の上限が決まっている企業では、残業時間と残業代が比例しない場合がある。また残業時間に見合った残業代がもらえないといった、いわゆる“サービス残業”が常態化している企業も多いのだろう」(DODA)

 インターネットによる調査で、25〜39歳のビジネスパーソン800人が回答した。調査日は3月1日。

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