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» 2012年01月12日 11時30分 公開

私は訴えられた。源氏名「奈々」という女性に中田宏「政治家の殺し方」(5)(2/2 ページ)

[中田宏,Business Media 誠]
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政治家の殺し方』(幻冬舎)

 あまりにも現実とかけ離れた話なのだが、私は一方的に訴えられた。本来、私と付き合っていた事実を証明するのは「付き合っていた」と訴えた側なのだが、逆に私の方で彼女のでっち上げを証明することにした。一緒にいたと主張する日の私のアリバイを詳しく検証したのである。これには私のマメな性格が役に立った。私的な出費の領収書などをきちんと保管してあったからだ。

 そのおかげで、彼女が私と会っていたと主張する日に、実際には家族と四国に旅行に行っていたことが証明された。保管書類のなかから徳島プリンスホテル(当時)の領収書やクレジットカードの支払明細書が出てきたからだ。また別の日には、後援者と共に花火大会の観賞中だったことも明らかにした。

 こうして彼女の嘘がはっきりと証明された。しかも、裁判の途中で相手の弁護士が辞任し、本人も出廷しないなど、まさにスラップとしか言いようのない裁判だったのである。スラップとはStrategic Lawsuit Against Public Participation、日本語訳で恫喝訴訟のことをいい、敵対する相手に対して恫喝・嫌がらせするために裁判を起こすことをいう。欧米では、こうしたスラップが問題化しており、法律で禁じているところもあるが、日本では対応できる法律がなく、訴えられた方が裁判にお金と時間を取られ、大きな痛手を被ることになる。

 前述したように、スキャンダル記事の目的は私のイメージダウンを図り、政治生命を絶つことなので、裁判の結果はどうでもいいのだ。ありもしない事実を並べ立て、大騒ぎをして私の信用を落とせばそれで事足りる。つまり、私は用意周到に張られた蜘蛛の巣にまんまと引っかかった獲物というわけである。

 なぜ、奈々という女性が私を訴えたのか、ということである。私に何か恨みでもあったのだろうか。その背景に何があったのかはわからないが、私を陥れるのに利用されたのは確かだ。私を裁判に訴えたのも形だけで、それが彼女の役目だったと思われる。その証拠に、彼女は一度も裁判に出廷していないのだ。なにがしかのお金をもらって役目を終えたということなのだろう。

続く

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