この連載は書籍『バカ売れ紹介営業が面白いほどできる本』(中経出版)から抜粋、再編集したものです。
著者・関厳(せき・いわお)のプロフィール
1979年愛知県出身。東京大学卒業後、2002年にインタープライズ・コンサルティング(旧日本エル・シー・エー)入社。現在は同社専務取締役。国内唯一のコンサルタント認定資格J-CMC(国際基準)保有。入社以来、住宅・建設・不動産業界を中心に自動車、エステ、卸売など幅広い業界のコンサルティング支援に関わる。主に「マーケティング戦略」「営業戦略」を組み合わせた売上増加支援を多く手がけ、支援先企業の多くは不況下においても増収増益を記録している。これまで手掛けたクライアント企業は150社以上。2008年は年間で約150回のコンサル講義、セミナー講演を実施。受講対象者は延べ人数で約5200名に達する。Twitterアカウント:@Iwao14
お客様に特定依頼をすると、その場で紹介先が出てくることが増えてきます。しかし、その場ではどうしても紹介先が思い浮かばないこともあります。
そのときは、お客様に自分の広告塔として動いてもらう必要があります。その行動を具体的に指示するのが「活動指定」です。
紹介したいけど何をしたらいいのかわからないというお客様には、営業マンが具体的なアクションプランを教えてあげることが大切です。
「野菜配りと一緒に渡してください」レベルの具体性が大事
お客様のなかに、野菜づくりが趣味で、野菜が獲れたら近所に配るおばあちゃんがいました。そのおばあちゃんには、こんな活動指定をしました。
「野菜を配るときに、名刺とうちの会社のパンフレットを渡して、こういうの興味ありますか? と聞いてみてください。これを2週間続けていただけますか。2週間後にお会いするときに、その結果を聞かせてください」
ここまでやらせることに営業マンは抵抗があるようですが、満足度の高いお客様の場合、「私に何をしてほしいの。明確に言ってもらったほうがすっきりする」という人もいらっしゃいます。
そういう方には、いつまでに、これぐらい、これをやってください、とアクション指定してあげたほうが、お互いに気持ちよく活動できるところがあります。
この段階ではお客様に金銭的なメリットは発生しませんが、満足度の高いお客様は、積極的に動いていただけます。お願いできるかどうかの判断は感覚的なところがありますが、営業マンが想像する以上にお客様は動いてくれます。
活動指定でお客様が一番やりやすいのは、資料を持たせてあげるやり方です。営業職の経験のないお客様の場合は、このスタイルがラクなようです。
これは有名な手法ですが、健康食品を売るときには、必ず小さいパックを付録でつけます。たとえば1セット100粒くらいの商品だとしたら、5粒くらいを1パックにして、プレゼントでつける。
この1パックを外出時に持っていき、友人や知人の前で実際に飲ませるためのものです。みんなが集まっているところで飲むと、「それ何?」ということで紹介のきっかけになります。
このように、資料や実物を持たせてあげると、お客様が動きやすくなります。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング