鉄道会社にとって、安定的に保有してくれる少株主とはどんな人だろうか。沿線に住み、鉄道を利用して、鉄道会社の事業を理解し、ファンになってくれる人々である。企業としては大株主に長く保有してもらったほうが経営を安定できる。しかし、そう簡単に大株主は増やせない。浮動株が大量に流通しても、少数安定株主が増えれば流動性を下げられる。そこで、鉄道会社は少数単位でも末永く保有してくれる株主を増やしたいのだ。
全線優待パスまで手が届かなくても、ほとんどの私鉄の株は1000株単位から保有できる。無料片道きっぷを何枚かもらえるし、沿線施設の割引特典もある。必要な資金は数十万円ほどなので、定期預金の代わりに使えそうだし、鉄道ファンなら趣味と実益を兼ねたコレクションと考えてもいいかもしれない。
現在、Business Media 誠では杉山淳一氏と共同通信の大塚圭一郎記者による対談『どうなる? 鉄道の未来』を連載中です。こちらも合わせてお楽しみください。
→“LCC攻勢”が強まれば、鉄道会社はどうなるのか【第2回】
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