自宅をクルマで出発し、都市部周辺の駅で電車に乗り換え。電車に乗って都市部に入ることで、公共交通の利用促進と都市中心部の渋滞緩和を目指す――これが「パーク&ライド」サービスの基本コンセプトである。この仕組みは北米や欧州でまず広がり、日本では2008年から時間貸し駐車場最大手のパーク24が全国の鉄道各社と提携して広げたことで急速に拡大・普及していった。
そのパーク24のパーク&ライドサービスが、7月10日、ついにのべ利用数100万件を突破したという。現在では1日あたりの平均利用数が1200件前後となっており、"クルマ×公共交通連携"の成功事例になっている。
そこで今回は、ちょうど4年前に「PASMO / Suica利用型パーク&ライド」として取材した東武鉄道幸手駅のタイムズ駐車場を再訪(参照記事)。当時、この第1号事例の実現に携わったパーク24 事業推進本部 技術開発部部長の岩渕泰治氏と東武カードビジネス営業一部 営業推進担当マネージャー(現職)の今度祥一氏に話を聞いた。
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SuicaやPASMOなど交通ICカードの乗車履歴情報を使い、電車に乗った人は駐車場の利用料金を割引する。これが2008年に幸手駅から始まったパーク24の「交通ICパーク&ライドサービス」の仕組みだ。"実際に公共交通を利用したかどうか"の確認を機械的に行うため、駅・駐車場ともに人の手を煩わせずにサービスの導入が可能であり、その点が他国のパーク&ライドサービスと比べても先進的なポイントだった。しかし、その計画当時は「多くの鉄道会社が『面白いね』と興味を持っていただけましたが、実用化に向けて実際に動いてもらうまでが大変だった」と岩渕氏は振り返る。
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