原田:そうです。「見た目はカワイイのに、実はオタク」――このギャップがアピールポイントになるという意識があるんでしょうね。
ただこうした女性には2つのタイプがあって、本当にオタクとオタクのふりをした女性がいます。昔であれば秋葉原に足を運ばなければ、いわゆるオタクの情報を手に入れることは難しかったのですが、今は違います。ネット環境が充実しているので、ちょっと調べればオタクの知識を得ることができる。つまりオタクになりやすい環境なんですね。
昔の女性を極端に表現すれば、興味があるのは「ファッション」だけだったのに、今は「ファッション+アニメ」になっている。効率よく情報が得られるので、興味のジャンルを増やすことができるんですよ。
土肥:純粋なオタクは増えているのでしょうか。それとも減ってきているのでしょうか。
原田:少なくなってきている、と感じています。なぜならSNSで中学や高校の同級生とつながっているので、彼女たちと会うときには普通のファッションをしなければいけない。また普通のコミュニケーションをしなければいけない。なので、深いオタクになりにくい環境になっていますね。
土肥:数年前から「若者が草食化している」といった指摘があります。また「肉食じゃないから、彼女のひとりもできないんだ!」といった声も聞いたことがあります。
「若者の草食化=彼女ができない」という関係があるのかどうか分かりませんが、彼氏・彼女がいない人が増えてきていることは確かなんです。
国立社会保障・人口問題研究所の調査(2010年)によると、「交際している相手はいない」と答えた独身男性は61.4%。ここで見落としてはいけないことは、彼女がいない男性が前回調査(2005年)よりも9.2ポイントも増えていること。また彼氏がいない女性も、前回調査に比べ4.8ポイントも増えています。
ここ5年くらいで「彼氏・彼女がいない」若者が急増しているのですが、こうした背景にはどのような要因があると思われますか?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング