なぜ鉄道映画が注目されているのか――『旅の贈りもの』制作者インタビュー(前編)杉山淳一の時事日想(7/9 ページ)

» 2012年10月19日 08時00分 公開
[杉山淳一,Business Media 誠]

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杉山:『0:00発』の頃から鉄道趣味ブームが始まりました。『0:00発』が鉄道映画の魁(さきがけ)といってもいいかもしれない。

竹山::あのとき、JR西日本から話をいただいて、ありがたいと思っています。『0:00発』のあと、『バタデン』という一畑電鉄を舞台にした映画の企画があって、島根の錦織良成監督が製作準備をしていました。

 結局その作品は制作会社のロボットさんが手掛けることになり、『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』になりました。あと『阪急電車』『僕達急行 -A列車で行こう-』、前田兄弟主演の『奇跡』とかね。

杉山:『0:00発』と同じ頃、鉄道映画ではないですけど『ALWAYS 三丁目の夕日』があって、CGで蒸気機関車のC62を再現していました。あれもJR西日本が協力したそうです。

竹山:鉄道が主題ではなくても、列車が登場する映画は多くなりましたね。

杉山:これは、映画業界で鉄道の存在が見直されたということでしょうか。

竹山:……というより、それぞれのプロデューサーの好みでしょう。鉄道好きな人が多くなってきた。それに、鉄道が登場する映画は当たると分かってきた。だから鉄道映画を作りたいし、『旅の贈りもの 明日へ』も作れたわけです。

杉山:もしかして、すでに次の構想があるとか。

バイオリンロックバンド「GIKHO GIKHO」の須磨和声さんがスクリーンデビュー。挫折した音楽家を熱演(C)2012「旅の贈りもの 明日へ」製作委員会

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