インタビュー
» 2013年01月30日 08時14分 UPDATE

仕事をしたら“ミドリムシ”が増えた(後編):本当に? ミドリムシで飛行機が飛ぶ日 (3/6)

[土肥義則,Business Media 誠]

ミドリムシの油はどんなモノ?

出雲:先ほども申し上げたとおり、ミドリムシをしぼって油が出てくることは、不思議なことではありません。しぼって出てくる油がどんなモノなのか? それを知りたかったんです。

 新日石の研究者にミドリムシの油を渡したところ、1カ月後に、その人が飛んできました。そして「これはいったい、何の油でしたっけ?」というわけですよ。

土肥:ん? どういうことですか? 「ミドリムシの油ですよ」とお渡ししたんですよね。

出雲:「まさかミドリムシから……」という思いがあったので、忘れていたのでしょう。だから「これはいったい、何の油でしたっけ?」と(笑)。でも「この油はスゴイ! ありとあらゆる植物をしぼってきましたが、ミドリムシの油は違う!」と説明してくれました。

 そう言われて、「はっ」と気付きました。ミドリムシは植物であるものの、動物なので動く。動物だけど、植物なので光合成をする。なので植物から出てくる油とミドリムシから出てくる油は、構造が全く違っているんですね。

 そして新日石の研究者は「出雲さん、これはすごいことになるかもしれません。なぜなら植物をしぼって、ガソリンや軽油をつくることはできますが、植物から飛行機の燃料はつくれないんですよ。ミドリムシは飛行機を飛ばすことができる燃料を、体内でつくっています。これからは真剣にミドリムシの油の研究をしましょう」と話してくれました。

 繰り返しになりますが、私たちには油を分析することができません。専門家ではありませんので、そもそも油を分析する装置すらありません。でもバイオジェットに利用可能な燃料技術を持つ新日石、培養に関するインフラ技術と持つ日立プラントテクノロジーにご協力いただき、ユーグレナを加えた3社によって共同研究がスタートしました。

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