2009年にmixiアプリをリリースした頃から、スマートフォンの急速な普及への対応、TwitterやFacebookに対抗するため同等の機能を盛り込むといった背景があり、mixiは急ピッチで新機能を開発していくことになる。そのあたりの事情や、当時ミクシィがどう考えていたかはこの記事で詳しく説明した通りだ。この頃開発の責任者として活躍していた副社長の原田明典氏は、2012年5月、取締役へ降格している。
今回、改めてユニット制の下で「ユーザーファースト」(参照リンク)というコンセプトを打ち出すことになった背景としては、「(2009年以降の新機能)開発の方向性が、ユーザーの期待するものとズレてきてしまったのではないか」という思いがあったと笠原社長は話す。2012年8月からは社内でユーザーファーストを最重要視。上述のユニット制を採用して組織変更を行うとともに、mixiユーザーの声を拾うことを徹底した。
機能要望の仕組み自体は以前からあり、ユーザーからいろいろな意見や要望が寄せられていたが、それまではあまり機能していなかった。そこでまず機能要望機能を改修、各ユニットではそれぞれ、自分たちが担当する機能についてユーザーの要望を丁寧に吸い上げ、できるだけ速く反応することにしたという。さらに各ユニットではそれぞれ、ユーザーアンケートの継続的な実施、データやログを改めて解析する、といった、基本に立ち返る施策を行った。8月以降のこの動きが、11月以来リリースされている各種機能改善・新機能追加につながっている。
mixiユーザーファーストウィークでは、各ユニットのリーダーが登場し、それぞれのユニットでどのような取り組みをしているか、具体的にどんな機能要望や意見がユーザーから寄せられているか、といったことを率直に話していた。
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