株の上昇はいつまで続くのか。急落が来るんじゃないのかという不安もあるのですが、堅実な上昇っぷりを見ているとこの上げ相場に乗ってもうけたいという気持ちもムクムクとわき上がってきます。
株が上がっている一方、円は下がっていますね。円高の時代にコツコツと外貨を買っていた人は、ふくらんでいく為替差益にウキウキしているのではないでしょうか。増えた外貨を円に戻すタイミングについて思いをはせている人は今どのくらいいるのでしょう。
作中のあずさは、1ドルが99円と85円の時にドルを大量に買っていたようです。1ドル70円台に入ったころには99円で買ったドルは、円換算で80%以下の価値しかなくなってしまったのですから、記憶を封印したくなるのも納得できますね。今は1ドル99円にまで円安が進んできたので、資産内容について考え直す時期としてはちょうどいいですね。というか、部下の資産内容をここまで熟知している課長ってどうなんでしょう……。
それはさておき、こうして資産価格が大きく変動する今、ポートフォリオの内容をよく考える機会にするといいと思います。「いつ株を買うのか? 今でしょ!」ではなく、「いつ外貨を円転するのか? 今でしょ!」でもなくて、まずは自分の資産全体の中で日本株、債券、外国株や外貨などがどのくらいの割合を占めているのか、確認しておくべきではないでしょうか。そうすれば、次に増やすべき資産はどのようなものかが見えてくる……かもしれません。「いつポートフォリオのリバランスをするのか? 今でしょ!」……と、こんな声が聞こえてくる気がします。
レバレッジをかけていなければ、相場の反転でこうやって助かることもあるという話でもありますね。
著者プロフィール:雄山スズコ
漫画家兼投資家。政治経済ジャンルに主に生息。2004年から投資を始める。中国株、日本株、各種外貨資産などさまざまな金融商品で痛手を負うが、こりずに挑戦中。著書に『政治萌え!〜国会ゆるゆる観察日記』(司書房)。2008年3月〜2011年12月に日本経済新聞紹介サイト「nikkei4946.com」で4コマ&コラム「まんがで見るキーワード」を連載。公式サイト「桃熊薬局」。著作一覧はこちら。即売会参加情報:5月4日、東京ビッグサイト、東1ホール オ-48b。
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