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» 2013年06月25日 08時01分 公開

窪田順生の時事日想:「高学歴エリート」のTwitterはなぜ暴走するのか? (2/4)

[窪田順生,Business Media 誠]

「学歴エリート」がうまく機能しない

 そんなモヤモヤの答えが、先週発売された『「学歴エリート」は暴走する 「東大話法」が蝕む日本人の魂』(講談社α新書)のなかにある。

 高級官僚に代表されるような「学歴エリート」がなぜうまく機能しないのか。著者の安富歩・東京大学教授は太平洋戦争や高度経済成長期、バブル崩壊まで遡って、その原因をさまざまな角度から考察していて、私も少し手伝わせていただいた。

 安富教授といえば、原発事故における「御用学者」と呼ばれる方たちが、そろいもそろって自らの責任をウヤムヤにするような独特な言い回しをすることに着目し、それらを「東大話法」と名付けたことで知られており、この欺瞞(ぎまん)的話法が「原子力ムラ」だけではなく日本社会のありとあらゆるところに浸透していることを研究している。

 そんな安富教授によると、「学歴エリート」になるためには、まず幼いころから著しいプレッシャーをバネにしてくる日もくる日も「高速事務処理能力」を磨かねばならないという。

 確かに、彼らが子どものころからパスしてきた「試験」というのは「情報処理をいかに正確に速くできるかを競うゲーム」だ。これが習慣として骨の髄まで染み付いているというのは頷(うなず)ける。ただ、「高速事務処理能力」だけを獲得すればいいというものでもないらしい。

 しかし、それだけでは東大には合格しないようです。それとともに必要になるのが、抜群のバランス感覚です。

 というのも、入試では単に情報処理するだけではなく、

「相手がどのような答えを求めているか」

を察知する能力が不可欠です。「洞察力」と言えば聞こえはいいですが、要するに「空気を読む」とか「相手の顔色をうかがう」というような表現の方が実態に近いと思います。(33〜34ページ)

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