連載
» 2013年06月25日 08時01分 公開

窪田順生の時事日想:「高学歴エリート」のTwitterはなぜ暴走するのか? (3/4)

[窪田順生,Business Media 誠]

気のきく事務屋

 つまり、「学歴エリート」というのは、最高の事務処理能力をもちながら、「相手の顔色をうかがう」ことにも長けている「気のきく事務屋」だというのだ。

 これは非常に納得がいく。「学歴エリート」の最高峰である「事務次官」という人たちが、政治家を手の平の上でコロコロと転がし、天下った後には複数の財団やら会社の役員になっているのはご存じのとおりだろう。彼らは事務屋として優れているだけではなく、人脈もあるし、それらをフル活用するバランス感覚もある。分かりやすく言えば、「世渡り上手」なのだ。

 いや、待て。だったら、「学歴エリート」の水野さんも、あんな「暴言」など吐かないだろと思うかもしれないが、そうではない。

 水野さんは抜群に「空気を読んでいる」。なぜなら「左翼のクソども」という発言も、ちゃんと「相手」の顔色をうかがっているからだ。誰の?

 それは、ネット世論だ。

 ネットを見渡せば、「左翼は死ね」「ブサヨク」なんて言葉が溢れ返っており、人気絶頂の首相も「左翼」をコケにするぐらいだ(関連記事)。左翼は人にあらず。水野さんが読んだのはこっちの「空気」だというわけだ。

安倍晋三首相がTwitterに投稿した「左翼の人達が演説妨害」というカキコミが話題になった

 頭脳明晰であるはずの「学歴エリート」たちが自分の頭で判断をせずに「空気」に踊らされる――。その恐ろしさを安富教授は先ほどの本でつぶさに考察している。

 満州事変、太平洋戦争……どんなに気がきいてもしょせんは事務屋だ。彼らが「リーダー」とかにまつりあげられると、だいたい日本は暴走する。

 記憶に新しいところで言えば、やはり「バブル」だろう。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセスランキング
  • 本日
  • 週間