田村:「リベラルアーツ」という言葉をご存じでしょうか。いま出版界で注目されている言葉で、意味は「生き抜くために、いろいろな学問を学ぼう」ですね。これからのグローバル社会の中では、とにかく世の中がどうなっていくかを考えていかなければいけません。そのためには、あらゆる知識を吸収して、それをつなげていくことが大切になってきます。
本を読む場合、ひとつのジャンルではなく、幅広く読むことをオススメします。経済小説でもいいですし、歴史小説でもいいし、哲学でもいい。違うジャンルの本を同時に読むことによって、発想力を鍛える。可能であれば、いろんな国を見て、これから何が起きそうなのか――といったことを考えてみてください。
いまのままでは、日本人の年収は150万円とか200万円になってしまうかもしれません。しかし社会にあるいろんな穴やネタを見つけて、それをデザイン化またはソフトウェア化する力を養っていくことが大切になります。
最後に、決断する力をつけてください。自分ならどうする? ということを常に考える。もし自分が安倍総理だったら、どうするか。自分が会社の社長だったら、どうするか。こうした訓練はすぐにできるので、ぜひ決断力を養ってください。
田村さんの話、いかがだっただろうか。「イノベーションを起こすなんて、簡単にできないよ」と批判的に受け止めた人がいる一方で、「自分が○○だったら、どうするか」と考えることならできるかも、と好意的に受け止めた人もいるだろう。
いまさらグローバル化の流れを止めることは不可能だ。国境と日本語という壁が崩れていく中で、世界中の優秀な人材とどうやって戦えばいいのか。日本にいながらできること、働きながらできることについて、田村さんに聞いた。次回、お楽しみに。
(つづく)
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