土肥:その訓練を積むことで、どのような効果がでてくるのでしょうか。
田村:自分の「基準」が分かってきますね。
土肥:基準?
田村:自分の大切なことが分かってくる、という意味ですね。「大切なこと? そんなこと分かっているよ」という人がいますが、意外と分かっていなかったりするんですよ。例えば「自分はカネに汚くない」と思っていても、実はカネが大切だったりする。逆に「自分はカネが大切だ」と思っていても、実は家族だったりする。カネが好きだったら、それでいい。権力が好きだったら、それでいい。要するに、決断の訓練を繰り返すことで、自分の基準を知ることが大切なんです。
逆に、自分の基準を知らない人は、損をする可能性が高い。なぜなら、いろいろなチャンスが目の前にころがっていても、それを逃すかもしれませんからね。
また、チャンスを逃すだけではありません。人生には、失敗するときが何度もあります。例えば、ある芸能人の浮気がバレたというニュースを見たとき、どう考えたらいいのか。「自分ならできるだけ早く謝罪会見をする」「自分なら絶対に認めない」「自分なら浮気相手と結婚する」など、いろいろな選択肢がでてくる。人が苦しんでいる姿を見て、ニヤニヤしているだけでなく、いずれは我が身にやってくるかもしれないと考える。そして「自分ならこうする」と考える癖をつけておくと、ピンチに立たされたときでも、自分の「基準」があるので「決断」ができる。しかもスピーディーに。
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なぜ内定をもらえない学生が出てくるのか――彼らの行動を分析したCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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