全日空出身者は、エアアジアがこだわったインターネット予約だけという方式ではダメだと主張している。それで彼らは旅行代理店経由でチケットを売ろうと考えたのだが、エアアジア本社はそれでは低コストを追求できないと猛反対し、この路線対立が後々まで尾を引いたようだ。この点に関しては、エアアジア側の言い分に理があるように思える。
ちなみにピーチもジェットスターも、インターネット予約だけでなく、コールセンターでの予約もできる。この点がエアアジア・ジャパンと他2社との第一の違いであり、本来なら同社の経営陣が真っ先に議論し対処すべき点だったのではないか。
しかしLCCを利用する人たちの大半はインターネット予約に抵抗を示すとも思えず、実際、ピーチもジェットスターもインターネット予約が割安で、主たる手段である。そしてエアアジア・ジャパンのインターネット予約方法が他の2社に比べ難しいかというとWebサイト上で見る限りそんなことはない。
現実問題として、エアアジア・ジャパンの予約システムはエアアジアのものを踏襲しており、プロセス面でもシステム的にも練れているはずからである。アジアの人々が簡単に使えるのに日本人には使いこなせないということはなかろう(日本語表記の問題は残るが)。
アクセスが集中した際にエラーが頻発する問題が足を引っ張った可能性はありそうだが、実は同様の問題は同じ初年度のピーチにもジェットスター・ジャパンにも結構起こっているらしい(ネット上にそうしたコメントがかなりある)が、両者は搭乗率で健闘しているのである。つまりシステム処理能力がエアアジア・ジャパンの不振の主因になった可能性も低い。
多くのアナリストたちが指摘するのが、成田空港を拠点にしていることによる低コスト追求の難しさである。
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