インタビュー
» 2013年10月29日 08時00分 公開

これからの働き方、新時代のリーダー:メガネのネット通販で業界全部をひっくり返してみせる――Oh My Glasses、清川忠康社長 (2/4)

[岡田大助,Business Media 誠]

メガネECの運営は「面倒くさい」からこそチャンスがあった

清川忠康 清川忠康/1982年大阪府生まれ。慶應義塾大学法学部卒業、インディアナ大学大学院修士課程修了ののち、2007年、UBS証券に入社し、消費材業界に対するコーポレートファイナンス業務に従事。2008年、経営共創基盤に入社。2009年、スタンフォード大学経営大学院に留学。2011年11月、株式会社ミスタータディ(現:オーマイグラス株式会社)を創業

岡田: メガネのECが成功しにくい理由って何でしょうか?

清川: それは、メガネという商材はECで扱うには「面倒くさい」のです。最近では、JINSさんやOWNDAYSさんといった新しいスタイルのメガネ屋さんがECに力を入れていますが、従来の店舗中心なメガネ屋さんはECに注力できているとは言えない状態です。

岡田: それはやはり、メガネの購入は店舗に行かなくてはならないからですか? 検眼にせよ、フィッティングにせよ、アフターサービスにせよ、いずれもネット上では難しいように思います。

清川: そうです。ECサイトを立ち上げようと思って一般的なシステムを導入しても、メガネ市場向けの部分は自分たちで作り上げなければなりません。そして、それをオペレーションし続ける必要もある。Oh My Glassesは、この部分で特化しているのが強みでもあります。

岡田: 度数情報をもっていれば、度の入ったレンズもOh My Glassesで加工して送ってくれます。このシステムは画期的ですよね。

清川: 利用者のうち、半数以上はネット上ですべてを完結できています。もはや、お店に行く必要はなくなっています。

岡田: でも、実店舗ならではのサービスだってあるじゃないですか? 例えば、なじみの店員さんが、あなたのためだけに提供してくれるものとか。店舗の空気感というか、メガネの世界観というか、そういうアナログなものの延長線上にデジタルで利便性を加えるというか……。

清川: 私にも行きつけのお店はあります。そこでは顔なじみの店員さんが、わたしの好みに応じたメガネや、ちょっと変わった珍しいメガネを提案してくれるというリアル店舗ならではのメリットがあります。でも、同じようにWebだからこそできることもたくさんあると思うのです。

 まず、取り扱い商品数が圧倒的に違います。それをじっくり選んで、1回5本という制限はありますが、無料でお試しもできます。そして、何よりそれらをどこからでも購入できます。実際にOh My Glassesのお客さんには沖縄や小笠原諸島などの離島から購入している人も多いのですが、そういう場所ではメガネ屋さんがなかったり、あっても品ぞろえが少なかったりします。そもそも欲しいと思えるメガネに出会えないのです。

 リアル店舗の「おもてなし」は、カスタマーサポートで積極的に提供していくようにしています。常に対面でサービスできなかったとしても、Webだからできることを磨いていけば満足感は高まるはずです。それでも「店舗のほうが絶対にいい」という人は残りますが、今のところ、そういう層はターゲット顧客ではありません。将来的にはどうなっているか分かりませんけどね。

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