――今年の冬コミはどうされるんですか。
五月: 実は『専業投資家 霧雨魔理沙』と同じ形式の4コママンガを作っています。同じものは作らないと言ってしまったのですが、手の込んだものを作るのが難しい状況なので。
4コママンガは細切れにできるので、頼みやすいんですよ。正直、1冊まるまる引き受けてくれる人は探せません。普通の人は自分の同人誌を作るので、地方在住の学生でコミケは参加しませんという人くらいしか頼めないんです。かつ、それなりに絵がうまいとなるとほとんどいません。
雄山: 絵は全然描かないんですか。
五月: ダメなんですよ。どうせやるんだったらいいものを作りたいと思ってしまう方なので、自分で描いたひどい絵よりは、人に頼んだきれいな絵の方がいいと思ってしまうんです。ちなみに機関投資家の日常というテーマで作っています。
雄山: 描けないことも多いんじゃないですか。
五月: 規定に触れそうなところはなくて、例えば某外資系投資銀行のアナリストは毎日24時まで帰れなくて、大変だとかそういう感じです。
――雄山さんはどうですか。
雄山: 日経新聞のWebサイトで連載していたコンテンツをまとめて同人誌にしようとしています。今、新しい作品を描く余裕がなくて、売り子として立つこともできなさそうですが。
『カブ・ジェネレーション』で好きなことを描いているので、同人誌で新しいことを描く余裕がなかなかないんです。でも、販売スペースに来てくださる方に新しいものをお見せしたい気持ちはあるので、何かできればと。新刊出さないと活動実績がないということで、次のコミケで販売スペースの抽選に落ちてしまう危険もありますしね……。
五月: 今回は申し込んでから「やっぱりこれはスケジュール的に厳しい」と思って、落ちたらそれはそれでいいなと思っていたんですよ。
雄山: そういうのはあります。新刊は出せないし、もう無理だみたいな。落ちてしまった他の方に申し訳ないみたいなこともあったりするんですよね。ただ、出るからにはそれなりの形にしたいというのがありますね。
五月: お金をもらうわけですからね。
――投資と同人とのつながりで個人的に気になっているのが、アニメやゲームなどのオタクと優秀なトレーダーに関連はあるのかなと。投資関係で面白いことを言っているTwitterアカウントにアニメアイコンが多い気がするんですよね。
雄山: コミケだと株の同人誌を出しているサークルは少数派なので、株とは結びつかないと思っていたのですが、ネット証券の広まりで変わっているんですかね。特にオタクの人って、電話で注文するのには抵抗がありそうですし。私もネット証券がなかったら、無理でしたね。
――ジェイコム株の売買で話題になった個人投資家のBNFさんがAKIBAカルチャーズZONEのオーナーになっているのですが、『艦隊これくしょん』とコラボしているグッドスマイル&カラオケの鉄人カフェや、アイドル育成型カフェのAKIHABARAバックステージpassがあって、サブカルチャー的にすごく面白いんですよ。同人誌も大量に売っていますし。BNFさんは絶対オタクだと僕は確信しているのですが(笑)。
五月: 1回お会いしたいんですよね。
――ぜひ、ビルの方向性などをうかがいたいので、もしご覧になっていたらご一報いただければ!
元個人投資家で、2013年5月から運用会社レオス・キャピタルワークスのシニア・アナリストに。2005年に株式投資を開始。当初はデイトレード中心だったが、2009年以降は中小型株の中長期トレードを行い、7年半で投資資金を約2000倍に増やした。ニコニコ動画でクソ株ランキングシリーズなどを公開したほか、同人誌『東方粉飾劇』『専業投資家 霧雨魔理沙』『ウチの社長がダメなんです!』『東方マネー2013年夏号』を発行。公式サイト「東証Project」コミケ参加情報:12月31日 西地区 や-05b。
漫画家兼投資家。政治経済ジャンルに主に生息。中国株、日本株、各種外貨資産などさまざまな金融商品で痛手を負うが、こりずに挑戦中。著書に『政治萌え!〜国会ゆるゆる観察日記』(司書房)、『国会萌えコメディ 政界のまんががこんなにユルいわけがない』(集英社)。公式サイト「桃熊薬局」。カブ・ジェネレーション単行本『新感覚投資コメディ株に恋して』(中経出版)が11月26日に発売。コミケ参加情報:12月30日 東4ホール モ-17b。
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