家庭で犬や猫などのペットを飼育している人は多い。内閣府が2010年に実施した「動物愛護に関する世論調査」(全国の20歳以上の男女1939人から有効回答を得た)によれば34.3%が「飼っている」と回答。約7割がペットを飼うのが好き(「大好き」23.4%、「好きなほう」49.1%)だと答えている。
また、ペットフード協会が実施した「平成24年度 全国犬・猫飼育実態調査」によれば、全国の犬や猫の推計飼育頭数は2128万2000頭(犬1153万4000頭、猫974万8000頭)。飼育頭数は2年連続でほぼよこばいだが、今後の飼育意向を聞くと犬が30.4%、猫が18.2%で、すでにペットを飼っている人の約1.8倍になっている。
このようにペットを飼う人は今後増えていく可能性が高い。だが、ペットは生き物。「かわいいから」などとファッション感覚で飼うのではなく、ペットの一生に対して責任を持ちたいものだ。例えば、犬や猫の場合の生涯飼育費は約150万円、そのうち20%以上の約30万円を医療費が占めるという。
ペットの医療費が高額化した背景には、ペット医療の高度化やペットの高齢化がある。2007年4月には保険業法が改正されて「ペット保険」が誕生。医療費負担が2〜5割程度で済むとニーズが高まっている。
2009年からペット保険の取り扱いを始め、現在9社のプランを提供している「保険市場」の担当者に加入ポイントについて聞いた。
「ペット保険の毎月の保険料は、各社ごとにペットの種類や体重、保険の補償内容等によって異なり、およそ3000〜8000円程度。保険利用の内訳としては、白内障や椎間板ヘルニア、がんなど、人間もかかる病気に対してよく利用されている。アニコム損害保険の『どうぶつ健保』や、アクサ損害保険の『ペット保険』などが人気だ」
ペット保険が人間の保険と同じような存在感を持ちだした証左だろうか、2013年11月にはペット保険金をだましとったとして動物病院の院長が逮捕されるニュースが流れた。ペット保険金詐欺としての摘発は全国で初めてのことだ。
飼い主も動物医療などについて正しい事前知識を持ち、保険と向き合うことが必要だろう。保険を正しく使うことで、大切な動物の健康を守ることもできるからだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング