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» 2014年04月08日 08時00分 公開

「マイルドヤンキー」論がもてはやされる理由窪田順生の時事日想(2/3 ページ)

[窪田順生,Business Media 誠]

「犯人探し」が始まる!?

 「言霊」ではないが、言葉というのは誰か口にしてふれまわることで、「力」を持ち始める。無論、それは良い方向のこともあれば悪い方向もあるわけだが、「マイルドヤンキー」は後者になってしまう恐れがあるのだ。

 例えば、「マイルドヤンキー」の「上昇志向がない」というような説明なんかがかなり危うい。

 これは要するに、“上京志向”がないということなのだが、あたかも都会に出ないで地元に居続けるということを“下”に見ているともとれてしまう。

 こういうレッテル貼りがさらに進行すれば、「ネトウヨ」や「ブサヨク」なんてレッテルを貼られた人々が批判・攻撃されているように、ふとしたきっかけでスケープゴートにされてしまうかもしれない。

 そんなの考え過ぎでしょと思うかもしれないが、イヤーな流れもある。

 消費税増税に加え、アベノミクスも息切れをしている感が否めない。成長戦略だ、規制改革だなんだと声高に叫んではいるものの、一番の障害である官僚の数を減らすこともできていない。要するに、今のままでは景気は悪くなるということだ。

 そうなれば間違いなく「犯人探し」が始まる。

 こいつらがいるから日本はダメだとか、こういう連中が足を引っ張っているからだとか。そういう時、「マイルドヤンキー」なんて俎上(そじょう)にあげやすい。日本の競争力がイマイチぱっとしないのは、上昇志向もなく、グローバルのグの字も知らないドメスティックな“階層”が多いからだ、なんてことを賢そうな人がふれまわったら、それなりに説得力もある。

 日韓関係を悪化させている原因として叩かれている「ネトウヨ」とイメージの重なる部分もあるので、「消費の主役」どころか「批判の対象」にされてしまう恐れもある。

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