ビッグデータ活用、主ターゲットは「業務部門」へ富士通がビッグデータ利活用の新商品(2/2 ページ)

» 2014年05月13日 22時23分 公開
[岩城俊介,Business Media 誠]
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「需要予測モデル」「顧客行動分析モデル」など業種やニーズ別に複数の商品

photo ビッグデータを活用した「需要予測モデル」の内容
Operational Analyticsの主な商品  
業務予測モデル 消費財メーカーの営業部門に対し、小売店の販売明細に地域のイベント情報や気象情報などの外部データを活用して「需要を予測」するソリューション。富士通研究所の独自技術による予測の並列実行と予測結果の自動判別機能により、高精度な需要予測を短時間で行える(従来400時間から4時間)。
顧客行動分析モデル 小売店のマーケティング部門向けに、顧客や商品など従来からある店舗保有情報に加え、SNSやWebサイトなどからの情報も使って顧客行動の動向を分析するソリューション。デシル分析や関連購買分析といった分析メニューをあらかじめ32種類用意し、多角的な顧客購買動向の分析を容易に行える。
経営分析モデル グローバル展開する製造業の営業部門に対し、リアルタイムに海外拠点のビジネス情報を把握することで、拠点の営業活動を支援するソリューション。統一した24種類(地域、拠点、顧客、商品、事業の5時区からなるセグメント別損益分析など)の分析メニューを提供し、グローバルでの営業強化を図れる。

photo 富士通は、人(膨大な数の人)、情報(膨大な量のデータ=ビッグデータ)、インフラ(膨大な数のエンドポイント)、3つの経営資源の融合により、ビジネスや社会の価値を創出していく考え

 価格はビッグデータ利活用ソリューションの「Operational Data Management & Analytics」が2000万円から(2014年6月より順次提供)、データ基盤管理(ビッグデータエンジンにハードウェアと運用管理ソフトを組み合わせた管理システム)が4500万円から(2014年7月提供)。インテグレーションサービス(設計適用、スタートアップ、運用屋保守、利活用支援のサービス)も個別見積もりで受け付ける。2014年度売上目標は約1500億円、ほぼ大多数を日本市場向けと想定する。

photo 視線センサーを使った「視線検知で買い物アシスト」の事例。客がどの商品を何秒、どんな軌跡でどう見たかなどのデータから行動分析し、売り場の構築に役立てる
photo 店内に設置したレーザーで顧客の位置と移動をリアルタイムに識別して行動を分析し、店舗のレイアウトやマーケティング活動に役立てる「店舗の見える化と分析」の事例
photo 「ビッグデータ×ウエアラブルデバイスを活用した工場などの現場業務の改革」の事例。ビッグデータの分析で「故障診断予測」を行い、ARマーカーとスマートグラス(ヘルメットに装着)で作業員へ適切な作業指示を示す
photo ペット向け活動量計、センシングデバイスと連携した「ペット事業者向け見守りサービス」の事例。遠隔地でもペットの様子を詳細に確認できる顧客への「安心」提供のための動物病院やペットホテル向けの提案だが、センサー技術と収集したビッグデータを解析することで、「本当にペットと会話する」──といった夢のサービスが実現できるかもしれない
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