平成24年度「生命保険の全国実態調査」(生命保険文化センター)によると、生命保険の世帯加入率は90.5%(前回90.3%)、医療保険や医療特約の加入率も92.4%(前回92.8%)であり、大きな変化はみられない。
ところが、「ガン保険・ガン特約」について前回と比較すると、前回が59.5%であったのに対し62.3%と2.8ポイントの増加。がん罹患(りかん)率の上昇とともに「がん保険」によるリスク回避を考える人が、前回調査より増えたということだ。
インターネットや雑誌などで「ファイナンシャルプランナーがすすめるがん保険」として、常に上位にランクインするがん保険がある。
それは、『AIG富士生命 がんベスト・ゴールド』。「保険のプロが入る保険!」と言われ、密かに人気だったがん保険だ。
顧客にとってメリットのある保険商品は、必ずと言っていいほど「販売停止」になる傾向がある。AIG富士生命のがんベスト・ゴールドも例芸ではなく、6月末で販売終了となる。
7月以降は「がんベスト・ゴールドα」という商品名になり、内容も改定。先進医療特約の上限金額が2000万円までに改定されるが、保険料は現在の1.5〜2倍に跳ね上がる。
「がんベスト・ゴールド」は、インターネットや雑誌などで、ファイナンシャルプランナーがすすめるがん保険として、常に上位にランクインしていた保険。
AIG富士生命がマイナーな保険会社だけに、発売当時は今ほど認知度はなかったが、近年、がん罹患率の上昇とともに、知る人ぞ知るがん保険として認知度がアップした。
1.の上皮内がんや皮膚がんについては、現在販売されている各社のがん保険のほとんどが対象となっているため、それほどのメリットはないが、2.の保険料の払込免除は強烈なインパクトがある。悪性がんになった場合に払込免除になる保険会社はあるが、上皮内がんや皮膚がんでも払込免除になるがん保険はないのだ。
3.については、がんについての診断金、入院や手術、通院(退院)すべてがパックになっているがん保険がほとんど。がん保険で一番助かる「がん診断一時金」のみで加入できる保険会社は、ほとんどないのが現状だ。
4.の健康医療相談サービスについては、被保険者本人と同居の親族であれば、医療や介護、また健康や育児についてまで幅広く相談ができるサービスと、セカンドオピニオンサービスも受けられる。これは、新商品の「がんベスト・ゴールドα」でも利用できる。
コストパフォーマンスが高いがん保険を探している人は、6月末までに契約を検討したほうが賢明である。(釜口博)
釜口博
株式会社ジョイント・プレジャー 代表取締役
大学卒業後、広告代理店にて営業を3年、建築資材メーカーの営業を9年経験後、外資系保険会社に転職。3年間の生保営業経験を経て、自身のFP事務所を設立。保険実務に強いファイナンシャルプランナーとして、また自身の営業経験を生かした営業実務研修は、即実行できる内容との評価が高い。
FPコンサルティング:資金計画、住宅ローン、保険見直し等の相談業務、キャッシュフロー表、ポートフォリオの提案など
執筆業務:きんざい「FP技能検定教本2級」「最短合格2級FP技能士(上巻)」、「KINZAIファイナンシャル・プラン」、共済保険研究会発行「共済と保険」、など
セミナー運営:FP向け継続教育セミナー、職業訓練、営業推進研修、笑顔になれるマネーセミナー
保有資格:CFP 1級ファイナンシャルプランナー技能士 二種証券外務員
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