コンビニ業界で何が起きているのか セブンとファミマの今、そして未来数字のオモテとウラを学ぶコラム(2/5 ページ)

» 2014年07月11日 08時00分 公開
[眞山徳人,Business Media 誠]

コンビニの2つのビジネスモデル

 以前、こちらの連載記事「セブン&アイが、過去最高益を計上した理由(関連記事)」で、コンビニのビジネスモデルには2つのサイクルがあるということを書きました。

小さなサイクル:コンビニの店舗で生まれるサイクル

 「商品を仕入れる→売る」の繰り返し。商品は新聞の朝刊や焼きたてパンなど数時間で売れるモノから、書籍など数カ月陳列できるモノまでありますが、全体として非常に短いサイクルが繰り返されています。

大きなサイクル:コンビニの店舗そのものを増減させるサイクル

 「出店する→撤退する」の繰り返し。長期的なサイクルであり、半永久的に利益を出せる店舗もあれば、数年程度で撤退を判断せざるを得ないケースも。

 冒頭で紹介した通り、セブン-イレブンとファミリーマートは「大きなサイクル」に力を入れていることがうかがえます。コンビニ業界全体で見ても、店舗数はいまだに増加の一途をたどっているのです。

 しかしながら、この店舗数の増加がいつまでも続くことはありえません。日本の人口が頭打ちになっている以上、コンビニを使用する人の数もこれ以上増えないわけですから、どこかで必ず「飽和点」がやってきます。

 従って、大きなサイクルでもうける……つまり、店舗を次々と増やしていく形で増収増益を目指すパターンというのは、いずれ終焉(しゅうえん)を向かえ、大きなサイクルは店舗のメンテナンスやリニューアルなど、既存店舗をベースにしたサイクルがメインになってくるだろうと思われます。

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