第1回で、「iBeaconは十数メートル程度の距離で無線通信が行われるため“タッチ”による決済には向いていない」と説明した。ただ、こちらは一般的な概念のことで、正確には、iBeaconの通信範囲を数センチほどまで狭めることで、“擬似的に”再現はできる。
ビーコン発信器から出る信号の到達距離は、細かく個別に調整できる(逆にこれができないと、館内ナビゲーションなどは活用しにくい)。例えば、スマートフォンを“タッチ”させる既存の読み取り機にビーコン発信器も一緒に設置し、「信号到達距離をごく近距離」に設定しておく。続いて、スマートフォンの該当アプリで「そのビーコン発信器の信号を受信したら、決済する」ようにしておくことで、利用者からすれば“NFCのタッチで決済”と似たことを擬似的に再現できる。
日本の事例では、アプリックスのBeaconソリューション「MyBeacon touch」(関連記事参照)がこの方式を採用している。
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