第1回は「iBeaconとは何か」の基本を解説した。
今回は、2014年8月現在、すでに実際に導入された事例より「具体的にどうしているのか」をひもとき、現在、iBeaconが抱えている(正確には、Beaconシステムの普及における)課題を考察しよう。
スマホ×iBeaconで「決済」するにはどうするか。例えば、ショップやレストランで、手持ちのスマホにインストールしたその店指定の「該当アプリ」を使うことで、決済が可能である。
Beaconシステムにより、店に入った時点で該当アプリはiBeacon信号やGPSによる位置情報から、利用者がその場所にいることを認識する。その旨は店側のシステムにも(アプリが自動的にインターネットなどの通信手段で)通知し、情報を共有する。この状態を「チェックイン」という。
いざ会計するには、スマートフォンの「該当アプリ」に決済手段として“あらかじめ登録しておいた”クレジットカード情報を利用者が選択する。一般的なスマートフォン対応の通販サイトで何かを買う行為と基本は変わらない。
ただ、Beaconシステムで得られた情報を応用することで、わざわざレジに並んだり、店員に会計を頼まずとも、「決済の手続き(チェックアウト)」が可能になるというわけだ。店側も当然、システム上で「利用者はすでに支払いを終えている」情報を共有しているので、そのまま店を出て問題ない。新しい体験だと思う。店としてもオペレーションコストの軽減が期待できる。
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