1974年生まれ、学習院大学文学部卒業。在学中から、テレビ情報番組の制作に携わり、『フライデー』の取材記者として3年間活動。その後、朝日新聞、漫画誌編集長、実話紙編集長などを経て、現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌でルポを発表するかたわらで、報道対策アドバイザーとしても活動している。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。近著に『死体の経済学』(小学館101新書)、『スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)がある。
今国会でカジノ法案(IR推進法)の通過が確実ということで、メディアがにぎやかになってきた(関連記事)。
なかでも騒がしいのは、反対派の急先鋒である『しんぶん赤旗』。「安倍政権カジノへ暴走 今国会成立に執念 ギャンブル依存症拡大」なんて見出しで先手を打ってきている。
個人的には、IRについて反対でも賛成でもない。侃侃諤諤(かんかんがくがく)と議論をして日本社会にマッチするIRが見えてきて、それが必要だという声が多ければやればいいし、必要がないのなら止めればいいと思う。
だから、いろんな意見が出るのもよいことだと思う半面、「ギャンブル依存症拡大」ってのはどうなのかしらとも思う。なんてことを言うと、「カジノ推進派がギャンブル依存症を必死に否定」とか言われちゃうのかもしれないが、そうではない。
今さらあらたまって言う話ではないが、日本全国には25の競馬場と40以上の場外馬券場があり、競輪、競艇も基本的に成人であればノーパスで楽しめる。さらにはパチンコ・パチスロ店も1万2000店舗以上あって、開店前にはズラリと人が並ぶ。誤解を恐れずにぶっちゃけてしまえば、カジノができようができまいが、もうとっくに「ギャンブル依存症拡大済」なのだ。
反対派のみなさんはこの状況をカジノがさらに悪化させるとおっしゃるのだが、これまでの日本の議論でいけばせいぜい作られても全国で2〜3ヵ所。しかも、シンガポールのカジノのようにギャンブル依存症対策の観点から「自国民入場規制」がかけられる可能性が高いのだ。
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