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» 2014年10月22日 07時00分 公開

脳を強くする56の習慣:運動すると記憶力が20%アップする (2/2)

[米山公啓,Business Media 誠]
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脳に適度な緊張感を与えてやる

 緊張すると記憶力はアップする――そう言われても実際は、「緊張するとせっかく覚えていた言葉も出なくなるのになあ」と思うかもしれません。

 これは、緊張、つまりストレスが記憶にいろいろな影響を及ぼすためです。人はストレスがかかると、記憶の1つの機能である「想起」=「覚えていたことを思い出す能力」が抑えられてしまい、緊張して言葉が出なくなってしまいます。

 一方で、新しいことを覚える場合には、ストレスによって記憶力はアップするといわれています。人は緊張状態のとき、血液の中にアドレナリンというホルモンが出ていますが、強制的にアドレナリンを注射すると、記憶力は増強することが分かっています。

 また、脳の中にあって感情をチェックする扁桃体(へんとうたい)と呼ばれる場所からノルアドレナリンが分泌されると、記憶自体を忘れないものに変化させていくことができます。ここでも緊張というものが影響しているのです。

 さらにストレスが長くかかっていると、副腎皮質ホルモンであるコルチゾールというホルモンが分泌されます。このホルモンは過剰になってくると、体にとってマイナスの作用がありますが、やはり記憶を強化する作用があるのです。

 何かを覚えようとするとき、ソファーに寝転がってだらんとした状態では記憶力はアップしません。例えば、初めて大学へ行って授業を受けたときの状況はしっかり覚えているはずです。そこには緊張があったからでしょう。

 大学受験のときの問題なども、覚えている人は少なくないのではないでしょうか。これも緊張していたから強く記憶に残ったということがいえるのです。

 なかなか覚えられないときは、緊張感が足りないということでもあるのです。記憶力をアップするには、緊張感をうまく作り出す努力も必要になってきます。

 普段、机の上で緊張しながら本を読むというのはなかなかできませんが、ときには、緊張を与えるような設定も必要です。今日中に読まなければいけないとか、本を読んで今日中にレポートを書かないといけないというときには、読んだものがすぐに記憶されていくはずです。これを応用して、読書に締め切りを設定したり、今日中に感想をブログに書くなどの決まりを自分で作ってしまう方法もあります。

 カフェでいろいろな人の声が聞こえるほうが仕事がはかどるという人がいますが、これも適度な緊張感があるから、脳が活発になっているのでしょう。自宅だとなかなか仕事が進まない場合は、場所を変えてみるのもいいでしょう。脳の機能をアップして、結果的に記憶力もよくなる方法なのです。

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