土肥: 現在、モスクワで自販機を200台以上(1月末現在)展開されているそうですが、市場環境などを教えていただけますか?
広報部: まず、エリアの特徴を申し上げますね。モスクワは欧州最大の都市で、人口は約1100万人、今後も人口は増えると見込まれています。所得水準をみると、ロシアの他の都市と比べて高いですね。
次に、消費者の特徴について。日本人は貯蓄率が高くて、ちょっと余裕ができても「金融機関に預けよう」と考える人が多いですよね。一方、ロシアの人たちは違う。高価格の商品であっても、積極的に購入しようという人が多い。歴史的な背景があって、お金(ルーブル)に対する信用が低いのかもしれません。あと、日本製の商品に対して、信頼度が高い。一般的に「高品質」「健康」といったイメージを持たれているようです。
最後に、自販機市場について。モスクワ市が先頭に立って、街に自販機の導入を進めています。政府の普及政策があるので、今後は急拡大が期待されています。
土肥: なるほど。モスクワの人口は約1100万人ということですが、自販機の市場はどのくらいなのでしょうか?
広報部: 日本の飲料自販機をみると、年間の販売額は2兆円ほど。一方、ロシアは135億円(2012年)ほど。まだまだ、かなりの差がありますね。
土肥: ゾウとアリくらいの差があるじゃないですか。
広報部: モスクワでの自販機の設置台数は、2012年に1万5000台ほどだったのですが、政府は2015年に9万台という目標を掲げているんですよ。
それでもまだまだ伸びしろがあると思っています。東京の人口1300万人に対し、自販機は50万台以上、ニューヨーク州の人口800万人に対し、自販機は20万台以上あります。そう考えると、モスクワ市とモスクワ州を合わせると人口1800万人なので、自販機は20万台以上設置できる可能性があるんですよ。
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