その弱々しい数々の発言には、かつて「番長」と呼ばれていたころのオーラなど微塵(みじん)も感じられなかった。それでも、この清原氏が出演した同番組の視聴率は、ここ最近の平均視聴率を6ポイント以上も上回る16.4%(関東地区、ビデオリサーチ社調べ)を獲得。これだけ悲惨な状況へ追いやられても、清原氏の人気がまだまだ健在であることを証明した格好と言える。
しかしながらこれまでの度重なるスキャンダルや疑惑報道によって、清原氏のイメージは著しく低下してしまった。特に一部で報じられた薬物疑惑については本人が強く否定しているものの、一度まとわり付いてしまった悪い心象をそう簡単に拭い去ることは難しい。メディアから敬遠され、専属契約を結んでいたスポーツ新聞社からも密かにクビを切られてしまうなど野球評論家としての活動の場を事実上絶たれてしまったのは、まさにこれが大きな要因である。
ちなみに芸能関係に精通する事情通によれば「四面楚歌となっていた清原氏に救いの手を差し伸べたのが、某大手芸能事務所の会長。約1年ぶりとなった今回のテレビ出演に関しても、この会長の口添えがあったからのようです」
芸能界でそれなりに力を持っている人物の後ろ盾を得られれば、清原氏がまずはバラエティ番組を基本路線としたテレビ出演から露出を増やしていく形で本格復帰への足がかりをつかめる可能性はわずかながらあるかもしれない。だが、そうなると番組スポンサーとの兼ね合いを無視するわけにはいかずダークサイドな匂いがどうしてもプンプンしてしまう清原氏の起用は難しい面も出てくる。そう考えると、やはり先行きは不透明だ。
古巣のプロ野球界への復帰となると、さらに風当たりは厳しい。コーチや監督として現場へ復帰する道筋はまるで見当たらないのが現状である。
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