キャリアプランを考える理由と考えない理由――20〜30代のビジネスパーソン
あなたは転職をする場合、どのような点を重視するだろうか? 最も多かったのは「年収・給与」だったが、キャリアプランを考えている人とそうでない人には違いがあるようだ。オールアバウト調べ。
20〜30代のビジネスパーソンでキャリアプラン(自分の仕事に目標を立て、それを実現するために計画を立てること)を考えている人はどの程度いるのだろうか。キャリアプランについて聞いたところ「目標はなんとなく考えている」と答えた人が最も多く35.4%、次いで「あまり考えていない」(29.6%)であることが、オールアバウトの調べで分かった。
このほか「目標は決めたが、実現の計画は漠然としている」人が21.2%、「目標を決め、実現するための計画を具体的に検討している」が13.8%。キャリアプランを考えている人にその理由を尋ねたところ「自分の市場価値を高めたいから」がトップで52.8%、以下「キャリアは自分で考える時代だから」(43.1%)、「会社でのポジションを明確にしたいから」(23.6%)、「仕事や会社があまり合わないから」(15.2%)と続いた。
またキャリアプランをどのくらい先まで考えているのだろうか。5年後(28.1%)と3年後(26.5%)が多く、合計すると過半数を超えた。キャリアプランを考える際に意見を求めた人や参考にした情報は「友人や同僚」(48.9%)、「会社の先輩や上司」(43.7%)、「インターネット(PC)」(35.1%)などが目立った。
オールアバウトの森川さゆり編集長は「今後、働き方が多様化する中で、満足できる仕事や働き方を手に入れるためにキャリアプランはますます重要なものとなり、またそれをサポートするサービスも増えそうだ」としている。
インターネットによる調査で、25〜39歳までの男女1077人(男性49.4%、女性50.6%)が回答した。年代別では25〜29歳が32.4%、30〜34歳が34.0%、35〜39歳が33.6%。調査期間は7月29日から7月31日まで。
転職する場合、重視することは?
キャリアプランをあまり考えない人にその理由を聞いたところ「今はまだ必要がない」が43.0%でトップ、次いで「どうやって考えたらいいか分からない」(35.7%)、「現在の仕事が忙しい」(19.8%)、「(自分で考えなくても)会社が用意したキャリアがある」(4.1%)という結果となった。
もし転職する場合、どういったことを重視するのだろうか。最も多かったのは「年収・給与」で45.8%、以下「社員や職場の雰囲気」(36.4%)、「勤務時間・休日」(30.1%)、「会社の安定性」(26.5%)、「自分の業務内容」(23.6%)だった。ただキャリアプランの検討状況によって異なる点もあり、目標がある人は年収・給与に続き「自分のスキルが伸ばせる・活かせる」(30.2%)が高い。逆にあまり考えていない人は「勤務時間・休日」(37.3%)、「社員や職場の雰囲気」(36.4%)が目立った。
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